ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

コメとマリーアントワネット

2024-08-22 20:22:59 | つぶやき
本当に米がなかった。

近くのスーパー3軒回ったが、5キロと10キロ入りの米は無かった。あったのは高級米の2キロ入りだけ。そういえば、「朝のニュースでそんなことやってたな…」くらいにしか思ってなかったが、実際、目の当たりにすると、それはそれで困るもの。なんでも元々、品薄だったところに南海トラフ情報で一気に無くなったなどと言われているけれど、本当にそうなんだろうか?そもそも予備に米なんて買っておいても、震災の時なんかは電気もガスも止まるだろうから、ほぼほぼ米は炊けなくなる。米は長く置けば不味くなるというし、どういう根拠で買い置きするのかよくわからない。

で、米は4軒目のちょっと遠いスーパーで一種類だけ10キロ入りを見つけた。しかし、妻が「これなら要らない…」と、いうことで買わなかった。元々、食材にこだわる傾向があるので、なぜ嫌なのか聞かなかったが、多分、産地が気に入らなかったんじゃないかと思う。結局、自分の実家に行き、そこで調達してきたようだった。私には米のこだわりはないし、そもそもさほど米の味を気にして食べることがないのかもしれない。妻は米を土鍋を使ってガスで炊いている。その方が美味しいという。けれど、妻の実家がそうしているかと言えばそうではないから、一度やってみて、このやり方にしたんだと思われる。でもどちらかというと、私は炊飯器で炊いた方が好きだ。こだわらないので、あえて言うことはないが、炊飯器のふっくらご飯のほうを好む傾向にある。人の言う美味しさは、所詮、主観に過ぎない。

何年か前に仕事で良く行く中国の町で、いつもそこそこ混んでいる食堂に初めて入った時のこと。入り口で大きな食器をもらって、まずご飯をよそってもらう。あとは温めながら作り置きしてあるおかずの中から好みのモノを指定して皿に乗せてもらう。料理の数と種類で価格が決まるというシステムだった。エビチリとかきくらげの炒め物とか、おかずはまぁ普通に食べれたが、米が半端なく不味かった。こんなに不味い米があるのかと思ったほど…。米はまともに粒になっておらず、米の味と臭いに、体が拒否していた感じだ。後にも先にも米が不味くて食べれなかったのは、あの時だけだ。

これは極端だが、美味しいものを知ることは不幸なこと、とはよく言ったものだが、まさに言い得ているんじゃないかと思う。
どんどん選択肢が狭まるし、何を食べても「あそこの方が美味しかった…」となる。ある程度ならまだしも、度が過ぎると面倒なだけだ。入るお店は同じ店ばかり、まぁ、地元だと、それは普通のことだが、初めての土地では「外してもしょうがない…」くらいの余裕は欲しい。最悪なのが「何時間並んでも良いからここで食べたい…」という人。否定はしないが、時間がもったいないし、これ以上の苦痛はない。

趣向は、人それぞれだけど…。

「米がなければ、麺を食べれば良いじゃん…」と、言ったら、即答で「普通の人には、無理だから…」と返ってきた。
でもよくよく考えてみれば、麺と言っても、うどんにそばにラーメンにパスタ、きしめんにそうめん、焼きそばなんかもある。生めんと乾麺、冷に温に熱のバリエーションと汁なし汁アリも選択できる。あながち、ひと月くらいなら、米などなくても何とかなりそうな気がするんだけど…。

かつてマリーアントワネットが「パンが無ければ、ケーキを食べればいいじゃない…」と言ったとされるが、それと比べれば、遥かに現実的な選択肢となりうると思う。

この話と比べる方が、そもそもおかしいんだけれど…。

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