先日、イチローが日米通算2000本安打を達成した。
30代前半でのこの記録は、大変素晴しいものである。
まさに日本の野球界を代表するヒーローである。
しかし、同じスポーツでも、現在のサッカー界には
ヒーローは不在である。海外で活躍する中村俊輔など
もいるが、今のところまだ役不足である。
しかし、2年前までは中田英寿という日本のサッカー界を
代表するヒーローがいた。
イチローと中田英寿。彼らは様々な点で、すごく似ているが、
しかし、根本的には全く異なっている。イチローには常に
溢れるほどの童心がある。まさに人間味たっぷりの男である。
個人的には両方共に好きではないが…。
反面、現役時代の中田にはそれが決定的に欠けていた。
代わりにあったのが慢心である。
中田は世界レべルでも、圧倒的な才能を持ったサッカー選手だった。
しかし不幸にも、彼のプライドはその才能よりも遥かに
大きかったのである。そして皮肉にもキャリア後半の下降中に、
その慢心は確実に大きくなっていった。その結果、最後の移籍先、
プレミア・リーグでの監督との争いの元になり、彼は出場機会を
奪われて行き場を失ったのである。
そしてもう一つは、日本代表チームへの慢心である。
彼はドイツWカップ前、日本が100%の力を出せば、
どんな強豪国とも互角にやれると豪語していた。
しかし、現実はあっけない予選敗退である。ジーコ監督の
能力不足を考えれば、それは充分、予想できるものだったのだが…
そして、中田自身の日本代表チームへの慢心は、Wカップ予選の
最終試合、ブラジル戦に大敗したあの瞬間に砕け散り、その後、
すぐに彼は引退した。29歳という早すぎる引退は、彼の膨張した
プライドと現実に出た結果のギャップの大きさだと個人的には思っている。
そして引退後、彼は世界の旅人となった。今度は、膨張したプライドを
サッカーで満たせなくなったので、世界のデジタルトラベラーという
ご身分で満たそうとしたのではないのかと最初は思っていた。
しかし、最近の彼は少し変わったように見える。気のせいかもしれないが…
彼は旅を通じて得た最大のものは、人間力だと言っている。
また、サッカーとは何か?という質問には、死ぬまで一緒の兄弟だと
発言している。現役時代の彼は、それをただの職業だと口にしていたのだが…
彼の旅の本質的なモチベーションは、自己解放だったのかも知れない。
慢心、クール、非人間性、彼はそういう自らの凝り固まってしまった
心を打ち砕きたかったのではないだろうか?
彼にそういう意図はなかったとしても、結果的にそうなったと
言えるのかもしれない。何にしても長旅ほど、自己解放を促すものは
他にないと思うからである。
さて、イチローに話を戻すと、彼は「50を過ぎても現役でい続けたい」
と言っている。本質的には冗談かもしれないが…
しかし、彼がその気なら、もしかしたら実現可能かもしれないとも思う。
野球には興味がないので、正直言うとイチロー自身を良く知らないのだが、
野球に対して、現在のように童心というマッサラな気持ちをキープし
続ければ、決しておごることなく様々なことを吸収し、新たな挑戦を
続けていけるだろう。
大切なのは、心を白紙にすることである。
ジョン・レノンも言っている。
「あなたがアーティストであれ、科学者であれ、霊能力者であれ、
ミャンマーチーク屋であれ、アジア雑貨屋であれ、最も大切なことは1つ。
心をカラッポにする事だ。汚れた紙に、絵は描けない。白紙が必要」だと…。
一部は冗談だが、私の紙にはすでに柄が入っているので、
いつまで経っても絵が描けないのだと自分では思っている…。
30代前半でのこの記録は、大変素晴しいものである。
まさに日本の野球界を代表するヒーローである。
しかし、同じスポーツでも、現在のサッカー界には
ヒーローは不在である。海外で活躍する中村俊輔など
もいるが、今のところまだ役不足である。
しかし、2年前までは中田英寿という日本のサッカー界を
代表するヒーローがいた。
イチローと中田英寿。彼らは様々な点で、すごく似ているが、
しかし、根本的には全く異なっている。イチローには常に
溢れるほどの童心がある。まさに人間味たっぷりの男である。
個人的には両方共に好きではないが…。
反面、現役時代の中田にはそれが決定的に欠けていた。
代わりにあったのが慢心である。
中田は世界レべルでも、圧倒的な才能を持ったサッカー選手だった。
しかし不幸にも、彼のプライドはその才能よりも遥かに
大きかったのである。そして皮肉にもキャリア後半の下降中に、
その慢心は確実に大きくなっていった。その結果、最後の移籍先、
プレミア・リーグでの監督との争いの元になり、彼は出場機会を
奪われて行き場を失ったのである。
そしてもう一つは、日本代表チームへの慢心である。
彼はドイツWカップ前、日本が100%の力を出せば、
どんな強豪国とも互角にやれると豪語していた。
しかし、現実はあっけない予選敗退である。ジーコ監督の
能力不足を考えれば、それは充分、予想できるものだったのだが…
そして、中田自身の日本代表チームへの慢心は、Wカップ予選の
最終試合、ブラジル戦に大敗したあの瞬間に砕け散り、その後、
すぐに彼は引退した。29歳という早すぎる引退は、彼の膨張した
プライドと現実に出た結果のギャップの大きさだと個人的には思っている。
そして引退後、彼は世界の旅人となった。今度は、膨張したプライドを
サッカーで満たせなくなったので、世界のデジタルトラベラーという
ご身分で満たそうとしたのではないのかと最初は思っていた。
しかし、最近の彼は少し変わったように見える。気のせいかもしれないが…
彼は旅を通じて得た最大のものは、人間力だと言っている。
また、サッカーとは何か?という質問には、死ぬまで一緒の兄弟だと
発言している。現役時代の彼は、それをただの職業だと口にしていたのだが…
彼の旅の本質的なモチベーションは、自己解放だったのかも知れない。
慢心、クール、非人間性、彼はそういう自らの凝り固まってしまった
心を打ち砕きたかったのではないだろうか?
彼にそういう意図はなかったとしても、結果的にそうなったと
言えるのかもしれない。何にしても長旅ほど、自己解放を促すものは
他にないと思うからである。
さて、イチローに話を戻すと、彼は「50を過ぎても現役でい続けたい」
と言っている。本質的には冗談かもしれないが…
しかし、彼がその気なら、もしかしたら実現可能かもしれないとも思う。
野球には興味がないので、正直言うとイチロー自身を良く知らないのだが、
野球に対して、現在のように童心というマッサラな気持ちをキープし
続ければ、決しておごることなく様々なことを吸収し、新たな挑戦を
続けていけるだろう。
大切なのは、心を白紙にすることである。
ジョン・レノンも言っている。
「あなたがアーティストであれ、科学者であれ、霊能力者であれ、
ミャンマーチーク屋であれ、アジア雑貨屋であれ、最も大切なことは1つ。
心をカラッポにする事だ。汚れた紙に、絵は描けない。白紙が必要」だと…。
一部は冗談だが、私の紙にはすでに柄が入っているので、
いつまで経っても絵が描けないのだと自分では思っている…。