ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

倒産

2010-01-19 18:02:40 | 時事(国内)
本日、JALが会社更生法を申請した。

本来なら、自力再建を断念した時点で倒産していたはずだが「公共輸送を
担っている、元々は半官半民からスタートした」などの理由から、法的支
援となったわけである。

実際にJALが潰れたら、関連企業や取引先企業までその影響を受ける企業は
多岐に渡り、経済的影響も計り知れないだろうが、それでも将来的に、我々
利用者が安く利用出来るようになる為にも、一度、潰すべきだったと私は思
うのである。

日本の空の世界は、近年自由化されつつあるが、それでもJALが圧倒的に
多くの既得権益を保持している為、新規参入や格安航空会社が育ちにく
い環境にあるのだ。10年ほど前に、ようやくスカイマークやエアードゥー
などの格安キャリアが参入したものの、結局、発着枠や空港使用の制限
を受け、思うような成果を発揮出来ないでいるのが現状である。

近年、日本国内線の価格はだいぶ安くなった感があるが、それでも世界標
準からすると、まだまだ相当高いのである。その主な原因が、JALとANAの持
つ既得権益なのだ。もし、今回JALが潰れてくれれば、JALの持つ路線権や
発着枠が空くのである。確かに一時的には混乱や不自由もあるだろう、し
かし、今や、国内線に外国の航空会社が飛ぶ時代なのである。JALが撤退
したところに、利益確保ができそうなら、そのうち新規のキャリアや既存
の航空会社が参入するはずである。

要は我々利用者が、安く、そして安全に利用できればそれがJALでなくても
構わないのだ。今や海外の航空会社でさえ、2人くらいは日本語のできる
客室業務員を乗せているし、例え英語であっても「ビーフ、ポーク、チキン、
フィッシュ、オレンジジュース、そしてビア」程度しか必要ないはずだ。
さらに「ブランケットとニュースペーパー」を知っていれば完璧であろう。

全ては、これまでの傲慢経営が招いた結果なのだ。

1000億円の税金投入という話もある。日本の人口一億人としても、一人
1000円の計算だ。今後の経営の行く末によっては、全日空との合併もあり
うる。そんな会社に税金を投入するくらいなら、まずは日本の借金返済に
使え、と言いたい。

まだある。かつて格安航空券が登場してきた80年代、長らくJALは格安航
空券を認めてこなかった。JALの海外で発券された航空券を持って成田で
搭乗拒否にあった人も大勢出たのだ。その後、格安航空券が市民権を得る
につれ、徐々に安売りするようにはなったのだが、それでも当初は海外で
安く売り出すことから始めたのである。それが例え、ブランド維持の戦略
だったとしても、日本の会社なのに第一の顧客である日本人には安く売らず、
海外で外国人に安く売るような日本人には冷たい会社だったのだ。

本来、そんな会社を救う義理などないのである。

せっかく日本の空が大きく変わるチャンスを、JALが生き残ることによって、
断たれてしまったことが、私は残念でならない。


















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