ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

見えないアジアを歩く

2009-01-16 16:14:52 | 
先日、本屋でおもしろそうな本を見つけた。タイトルは、
「見えないアジアを歩く」という本である。

本の帯には、「国境とタブーを超える紛争地、旅ガイド、立ち入り禁止、
退避勧告、自己責任…こんな言葉にめげずに、さあ、行こう」とあった。

辺境好きにはたまらない本である。めずらしく中も見ず、即買いして
しまった。これは単なるガイドブックではない。なぜなら、普通の人
なら絶対に選ばないだろう場所ばかりが掲載されているのである。
また、執筆者がそれぞれの場所に長年フィールドワークとして携わって
いる方ばかりで、ガイド的な要素以外の内容も充分に充実している。

ちなみに掲載地はと言うと、まずはミャンマーの少数民族、カレン族の
地域、いわゆる政府の支配が及んでいない場所である。当然、アクセス
方法はタイからの密入国となる。次に、スリランカの北東部、ここも
スリランカ政府の支配が及んでいない地域である。そして、インドネシアの
スマトラ島、アチェ。ここもインドネシアからの独立運動が盛んな地域だ。
また、インドとミャンマー両国に跨る、秘境ナガランド、ロシアの中にある
チェチェン共和国、バングラデッシュのチッタゴン丘陵、そしてイラク
などである。

興味のない方には、どうでも良い場所ばかりだと思うが、辺境好みの
旅好きには、大変興味深い場所である。ちなみに掲載場所のほぼ全てに
外務省からの、避難勧告、退避勧告、そして渡航自粛勧告が出ている。

このような危険のリスクの高い場所に、今、行きたいなどとは思わないが、
普段、なかなか知ることのできない場所の人々の暮らしぶりや、
一つの国の中にもう一つの国がある、ということが一体どういう
ことなのか、そしてそこを訪れるにはどうしたらいいのか、という
ことをわかりやすく読みやすく、ガイドブック仕立てに仕上げたのが、
非常に面白かったと感じた。

結してお薦めはできないが、個人的には楽しい本との出会いであった。




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