ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

チェ・ゲバラ

2009-01-14 17:58:33 | 時事(海外)
今年はチェ・ゲバラに関する映画が2作同時に上映される。
ソダーバーグ監督による2部作『28歳の革命』と『39歳別れの手紙』
がそうだ。

私は全共闘世代に育っていないせいか、革命や共産主義と言った
言葉には余りなじみがないせいもあり、チェ・ゲバラの功績には
いまいちピンとこないのが正直なところである。これまで、チェに
関する本を何冊か読み、キューバを訪れた際は、チェの所縁の
場所を訪ね、ボリビアではわざわざ彼の終焉の場所、イゲラ村まで
訪ねた。しかし、それは彼の功績に共鳴したからというわけではなく、
単なるミーハー的な部分からである。

左巻きの人々の中には、生涯、革命家として生きた彼の生き方を
無条件に賞賛する人もいるかもしれない。しかし私は、もし、彼が
どこかの国で革命を成功させ、今なを生きていたら、カストロや
金正日らと何ら変わらない、ただの独裁者となっていたのではない
かと思うのである。さらに、もしあのまま、キューバに留まっていた
としても、おそらくその後にカストロらと権力闘争を起こし、粛清され
たか、粛清しかたのどちらかであろう…と思うのだ。

先頭に経って革命を率いた人間の行く末は、ほとんどが独裁者と
成り代わる。そして、それは歴史が証明している。リビアのカダ
フィーやエチオピアのメンギスツしかりである。

彼は39歳という、まだ若く理想を持ったまま短い生涯を終えた。
しかし、だからこそ、永遠に英雄でいられるのである。共産主義の
崩壊に希望を失った左の方々も、もしかすると「彼だったら…」と、
ある意味、彼は今でも希望の星なのかもしれない。
「英雄は短命である」ではなくて「短命でなければ英雄になれない」
のかもしれない…

現在、彼の思想や行動を全く知らない世界中の若者が、ファッションの
一環としてTシャツなどを身に付けている。それは彼が非常に男前で
あったことも一因だろう。タレントでもない一人の人間が、このように
世界中で様々なグッツが愛用されるなんて、凄い現象ではある。

一体、肖像権はどうなっているのだろう…?

本日のニュースで彼の盟友、キューバのカストロ前議長が実は
すでに亡くなっているのではないか…というニュースがあった。

風評が広がるきっかけは、ベネズエラのチャベス大統領の「前議長は
二度と公衆の面前に現れないだろう…」という発言だった。
彼は口と頭と顔も悪いが、割と素直で正直だと言われていることで、
信憑性があるようだ。

アメリカは大喜びだろうか?

もし、これが本当なら、これでまた世界の異端児が一人居なくなって
しまうのはなんだか、寂しいことではある。


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