忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

真夜中のベル

2012-11-20 | 共に
 『ちょっと 来てみて 外に出たらええがよ 早よ 出なはいや』 どのような用件なのかを言わないのはいつものことだが、なぜ後回しにするのかはいまだ聞けずにいる。
 『電話の音が聞こえるんだけど?家のじゃないないのはわかるが 誰が電話しよるがやろ? こっち来て 聞いてみなはいや 音がしよろ』
 外には出たけど行くのはやめた。「あそこやったら 虫の鳴き声よ」と言って家に入る。『虫やないやろ さっきからずっと止まらず 音が続いてしよるかぜ』 窓の外から疑問の声がする。
 「さっき 犬と散歩に行った時にもずっと鳴きよっとい」 電話の呼び出し音がそんなに長く鳴るはずもなく、音も低くすぎる。わが家とお隣りさんはどれほど離れているか。
 誰かが携帯電話を落としたとすれば道路から高い位置のあの草むらになぜ入る。考える必要があったのか。名前も知らない一匹の昆虫の鳴き声だけど、「アリとキリギリス」の寓話を思い出す寒くなった夜の会話。

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1 コメント

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Unknown (ムスメ)
2012-11-22 00:18:42
虫って 結構人騒がせな声で鳴いてます。子供も 虫の声を何かと間違って 怖がった事があります。夜だと ぶきみに聞こえる鳴き声もあるし。鈴虫や コオロギなど 聞きなれた声だと 癒されます。
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