忘却への扉

 日記? 気づいたこと 何気ないひとこま 明日への伝言 願い 子供たちに 孫たちに そしてあなたに・・ 

みずすまし

2006-05-04 | 日々
 倉庫の中を、小さい沢蟹が横歩きしていた。少し甲羅が乾いているかのようにも見える。指でつまんで持ち上げるのも、簡単にできた。
 今年初めての出会いだ。逃げようともがきもしない。手に持って小川まで運び橋の上から流れを確認する。
 下流は両側に草が生え石があちこちに顔を出す。上流には平らで広い水面が見える。深さ20センチ余の水底がきれいに透けている。
 本名はアメンボだろうがみずすましとも言っていた長めで細い虫が水面を泳いでいるのが見えた。こっちにしようと決めた。ポチャンと小さい水飛沫、カニは水底で歩いている。
 しばらくしてから見下ろすと、アメンボだけ泳いでいた。みずすましを可愛いと思うのは、以前庭にあった畳一枚分ほどのタンクに泳いでいたからだ。
 リズムを取りながらの不思議な泳ぎ方を眺めているのが好きだった。タンクがなくなってから、みずすましを見ることもなくなっていた。沢蟹のおかげで会うことができた。

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