忘却への扉

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しれいかん

2012-02-18 | 平和を
 町に何軒も在った映画館が無くなり市民劇場などで見ていた頃からも数十年が経った。テレビのチャネル権争いに敗れ、映画は年に何回か買い溜めたDVDの中から気まぐれに見る程度。
 それが友人に誘われシネマサンシャインで観たのが[連合艦隊司令長官 山本五十六 ――太平洋戦争70年目の真実――] 誰よりも開戦に反対した男がいた。
 明治維新から30年足らずで日清戦争に勝利 し、さらに日露戦争にも勝ちを収めた。大正に入っての第一次世界大戦は日本に好景気をもたらす。
 しかし昭和になると世界大恐慌が日本も深刻な経済不況が押し寄せる。戦争になればあの景気が戻って来るとの期待感はあった。
 朝鮮や中国侵略だけでは足りず、山本の意見は多数の強硬派に消され日独伊三国同盟を結び、無謀な第二次世界大戦へと走り出す。
 役所広司の山本五十六はもちろん脇を固める俳優たちの存在感も光る。ただの戦争映画の英雄伝ではない人物像が見えてくる。小料理屋の女将の非戦の呟きが生きる。
 映画ではブーゲンビル島上空で死ぬために飛び立ったとも思える場面。私には新たな真実はなかったが、若い世代に見てほしいとは思う。戦争を煽る新聞社や映画など、現代の報道機関等も同様にあの戦争の反省どころか原発事故対策やTPP、政治に関しても大本営発表そのままに暴走する危険を感じる。