羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

うさぎのレッスン

2010年05月19日 | Weblog
ちょっと時間のあるときには「兎に角」片付けをして、
なるべく部屋をスッキリさせようと心がけている。
これは娘たちのレッスンバックで、長女の名前の上に線をひいて、
次女の名前を書き、幼稚園から小学校までお供をしていた。
発見されたときはホコリをかぶり角が擦り切れて、
「もう充分です」という表情だった。
中には「希望の歌」という楽譜が入っていた。

手芸をするのは好きだった。
学生の頃は定期入れや煙草ケースなどをオリジナルで作っていた。
でも、結婚して子供ができて、必要に迫られて作成した物は、
なかなかうまく出来なかった。
お弁当箱入れ、上履き袋、体操着袋、、、、。
末っ子には扱いやすいようなリュックサックを作って、
星の子のマークをアップリケしたりした。
やはり不器用さが否めないのかどうも不恰好だったけれど、
無邪気に喜ぶ子供たちの笑顔に救われたものだ。

とくに動物の刺繍が難しい、と気がついた。
クルマや、スプーンや、果物ならどうにかごまかせるが、
生き物は顔があるから難しい。
このウサギもちっとも可愛くなくて「うさぎの女の子」のつもりが
どう見ても「兎のお母さん」に仕上がってしまった。

それでも、長女から引き継ぎ、次女も使ってくれた。
丈夫でシッカリしていた、「理想の」お母さんうさぎだったかもしれない。
必要がなくなったモノなので、写真を撮ってからお別れした。
「ねえ、ウサギのレッスンバック、写真撮ったから捨ててもいいよね?」と、
次女の部屋に向かって声をかけたら、「うん」と見もせずにあっけなくひとこと。
役目を終えたものの終わりは潔く、こんな感じか・・・・。

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