羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

短編を読む

2010年11月01日 | Weblog
「いま何を読んでるの?」と聞かれた。
マリコ/マリキータ、池澤夏樹さんの、、、」と言っても、
はてなと言う反応が返ってくることはわかるので、
福永武彦、という名前もだしてみるがやはりはてなだったので、
軽井沢の話まですることになった。
聞かれた相手は読書家で年配で仕事で出会って良かったなと
思うかたのひとり。
時どき読み終わった本をくれる。

「マリコ/マリキータ」は面白い短編集だった。
池澤さんは福永武彦のご子息で芥川賞作家だけれど、
わたしは二冊ほど読んだだけで何となく敬遠していた。
でも三冊目でヒット
あの異国の雰囲気に馴染めないと思い込んでいたのに、
ここにある五編の短編は不思議な空気感でその異境へと誘ってくれた。
見知らぬ風なのだけれど、よそよそしくない。
思ったよりずっと軽やかに物語のなかへと入っていけた。

そういう意味で三冊目で「好きかも」と心を決めたのは沼田まほかるさん
「九月が永遠に続けば」で最初はいいな、と思ったけれど、
その次に読んだものがしっくりこなかった。
だけど諦めずに「アミダサマ」を読んでけっこういい感じで、
娘から借りた「痺れる」という短編集が読み進むうちに
どんどん面白くなってきた。
「落ち」がついているような娯楽作品といっては失礼だろうか・・・。

短編集というのは寝る前とか、昼休みなどにちょうど区切りよく
読むことが出来ていろいろな物語を味わうこともできるから愉しい。

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