羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

長靴の女の子

2011年05月18日 | Weblog
日曜日の夕方、「トイレ貸してくださーい」と若いママがやってきた。
「どうぞ~」と椅子から立ってみるとママは小さな女の子と一緒だった。
「ありがとうございました」と礼儀正しく彼女が去っていくとき
ふとおチビさんの足元に目がいって「可愛い長靴!」と思わず声をかけていた。
カエルの顔したかわいい長靴だった

「あ、この子、長靴ばかり履くんです、、、もう困っちゃって、、」とママが言うので
「そうそう、うちの子も同じでしたよ、お気に入りの長靴ばかり履いて、
じぶんでスポッと履けるからうれしいらしくて、、、」という話をした。
ママの顔が心もち明るくなり「お天気なのにいつも長靴で、何か恥ずかしくて、、」と言う。
「いつかは直るっていうか、ちゃんと靴も履くようになるんでしょうか」、、、、。

もちろんですよ、と笑顔で休日の夕刻の会場へ送り出した。
小さいながらも毅然と意思を持った二歳くらいの女の子は繋いだママの手を前へと誘う。

その表情がいつまでも心に残り、外へ出る、ということは「出会う」ということだと思った。
今月、あと数回行って終わることになった。

融通の利かないシフトに縛られて不自由だった日々からようやく解放される。
六月の手帳が白くてまぶしい。

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