羽を休める鳥のように

きっとまた訪れる薄紫の夕暮れを待ちながら

最後の愛車

2014年12月22日 | Weblog
とうとう自転車に別れを告げる時が来た。
何年乗ったか憶えてないけど
ずいぶん頑張ってくれた。
パンクでもないのにタイヤの空気が抜けてこげなくなり
自転車屋のおじさんに「タイヤがすりへって細かい傷もあり交換しないとダメ」
と何度も言われていた。
それでもスピードをだすわけでもないしトロトロ運転していたが、
見かねた家人が「買ってやる」と言い出した。
危険である、という正しい理由で、とうとう手放す日が来た。
「今までありがとう」と別れを告げた。

そして新しくやってきたのは見たこともないメタリックパープル。
紫かピンク、と言って予算内で探していたらちゃんと最後の店で待っていた。
「すごい色!」と思わず声にだしたら店の人も「これはちょっとない色ですよね」と
笑っていた。
形も今までのとすこし違うので店の外で試乗してみたらフラフラで危なっかしく
「このひとはほんとに乗れるんだろうか?」と思われたかもしれない。

それでも新しい愛車はやはり嬉しく
店から家に連れてきたらまったく問題なく乗れた。
おばあさんになっても自転車は乗るだろうか。
極端に視力は弱いし運動神経はまるで自信がない。
たぶんこれが最後の愛車になるだろう。
大切にしよう。

前後に子どもを乗せて必死で走っていた日もあった。
そのあとは大きなカゴを後ろにつけて五人分の食材を積んで走っていた。
今はもうそんなには買い物もしない。
身軽になったんだな、とあらためて思った。