まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

小説の書き出し

2023-09-07 | 山歩き
泣けた。「汝、星のごとく」凪良ゆう
現代の問題を、ふたりの高校生から始まる物語で書き切ったと言える。
わたしは、文庫本は買うが、ハードカバーは買わない。
図書館で予約して読むことが多いのに、これは読みたくて衝動買いした。



きっかけは、ラジオから流れてきた「有名な小説の書き出し・・・」ということで話していたことから、書き出しで買わずにはいられなくなったのだ。

川端康成の「雪国」は「国境の長いトンネルを抜けるとそこは雪国であった。」
太宰治「走れメロス」は「メロスは激怒した。」
そうそう、そういえば、
わたしの少ない蔵書、書き出しで買ってしまうのは多い。
吉本ばなな「私がこの世でいちばん好きな場所は台所だと思う。」
なぜ言い切らないか、だと思う・・という、この辺が若かったわたしも憧れたのである。「キッチン」
小川洋子「彼のことを、私と息子は博士と呼んだ。そして博士は息子を、ルートと呼んだ。」これも泣けた小説で「博士の愛した数式」である。
さて、殿の蔵書、司馬遼太郎「坂の上の雲」は、「まことに小さな国が、開化期をむかえようとしている。」こういうのは、衝動買いしない。
そこが、殿と私の違いだ。あとで、しみじみ読んで面白かったが。

ある夕ご飯の席のことだった。
「ばあちゃん、この2,3日ご飯ばっかりでおかずがないね」
俺がそう言うと、ばあちゃんはアハハハハハ・・と笑いながら、
「明日は、ご飯もないよ」と答えた。

即買いした「佐賀のがばいばぁちゃん」島田洋七

長々と引っ張りまして、それで今回の書き出しは?
「月に一度、わたしの夫は恋人に会いに行く。」
ひえ~、何だ何だ?
そして、驚く展開と、やられた~と思う収束。
さすがである。これが映画になったら絶対見に行く。
映画になるのか?




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