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まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

初心忘るべからず

2013-12-06 | 弓道

世阿弥の「初心忘るべからず」は、よく耳にする。初心に返れとは、せっかく積み上げたのに始めのころに戻るのは何ともったいない。いや、始めの頃のナイーブな、まっさらな気持ちを忘れるなということか。その時の志を思い出せというのかと思っていたが。それにしても、弓道を始めてン年近く経って、初めの頃の気持ちもないもんだ。

が、世阿弥の意図するところはやや違うということを知って、溜飲が下がる思いがした。「初」は衣へんに刀。どんな素晴らしい布地があっても、衣を作るときは必ずはさみを入れなくてはならない。つまり、次のステージに行くためには「かつての自分を切り捨てるべし」という、挑戦する心構えが必要だということ。それまでの自分を切って捨てていく覚悟をもて、という教えなのだそうだ。

さらに、世阿弥は「時々の初心忘るべからず」「老後の初心忘るべからず」ともいっている。人生どの段階になっても「自分を切り捨てる」初心を忘れてはいけない。