小さな渋柿がなっている。
「びんぼう柿」と、父はいう。
小さくて、種があり、吊るし柿にも、あわし柿にもできない。
若い頃、そのびんぼう柿で儲けた。
「詩とメルヘン」に投稿したら5000円もらえた。
そういえば詩なんぞ作っていた。
なんか恥ずかしい。
けれどイラストレーターと出会えた。
まるで少女マンガの出来事みたいで
それも恥ずかしい。

実家の家は小さい。
しかし、山が広く一日いても楽しく遊べる。
父と主人と孫の後姿がいいなと思えた。

「おれもやりたい」
三歳の孫が、オレという言葉を覚えた。
たいがい自分の名前を言うが、頑張るときは「オレ」という。
何かを報告するときは「ボクねぇ」という。
甘えるときは名前を言う。
がっちゃんポンプって言ったっけ、今では殆ど使わない。
正式には何て呼ぶのだっけ。
尋ねられたら困るなあと思った。


「びんぼう柿」と、父はいう。
小さくて、種があり、吊るし柿にも、あわし柿にもできない。
若い頃、そのびんぼう柿で儲けた。
「詩とメルヘン」に投稿したら5000円もらえた。
そういえば詩なんぞ作っていた。
なんか恥ずかしい。
けれどイラストレーターと出会えた。
まるで少女マンガの出来事みたいで
それも恥ずかしい。

実家の家は小さい。
しかし、山が広く一日いても楽しく遊べる。
父と主人と孫の後姿がいいなと思えた。

「おれもやりたい」
三歳の孫が、オレという言葉を覚えた。
たいがい自分の名前を言うが、頑張るときは「オレ」という。
何かを報告するときは「ボクねぇ」という。
甘えるときは名前を言う。
がっちゃんポンプって言ったっけ、今では殆ど使わない。
正式には何て呼ぶのだっけ。
尋ねられたら困るなあと思った。

