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どうするべきか資産の運用(今後を読む)⑦

2012-09-07 00:01:29 | 金(ゴールド)

(前回からの続き)

 はじめに株価ですが、日米市場ともにQE3開始直後は上向くでしょう。とくに米株価は2007年10月9日の史上最高値14,164ドルを更新するかもしれないと思っています。

 しかしこの株価上昇は緩和マネーの演出に過ぎず、決して実態としての企業業績を反映したものではないために、この上昇トレンドは長くは続かないだろうと予想しています。

 さらに、これまたここに書いたように、近いうちに欧州諸国ソブリン危機の深刻化や、米住宅バブルの最終処理につながる金融危機の影響で、大手銀行や住宅公社などの金融株が大きく値下がりするかたちで米株価全体が下落していくものと予想しています(もちろん個別の銘柄の中にはこのあと大きく値上がりするものも少なくないとは思いますが)。

 一方、わが国の株価の今後は、外需が当てにできない情勢のもと、政策によっていかに内需を盛り立てられるかにかかってくると思っています。つまり政府が建設国債等で超低金利の資金を調達して大胆な公共投資プロジェクトを展開すれば、わが国経済は外需が停滞しても十分に経済成長を達成できるはず。そうなれば(希望的観測含みですが)やがては建設・土木などの内需関連株を中心に少しずつ日本の株価は回復していくことでしょう。

 次に今後の外貨投資についての私的見通しを述べてみたいと思います。

 当然ですが、外貨(預金・債券)は各国中銀の量的緩和で価値の希薄化が進むため円に対してさらに安くなっていくでしょう。しかもアメリカやドイツ、英国などの金利は一段と下がると見込まれるため、日本人にとって外貨投資の魅力はますます薄らぐものとみています。

 豪ドルなどの資源国通貨・国債は、この緩和マネーがもたらす資源価格の高騰等により、対円レートや価格が上昇する期待もありますが、その逆にもっと下がるリスクも十分に想定されるでしょう。最大の資源購入国である中国の経済減速の影響で輸出が減少するとともに経常収支の赤字が拡大する懸念があるためです。

 やがて、低くはない確率で、ある時期以降、欧米各国の長期金利が一転してじわじわと上がり出すかもしれません通貨過剰発行・インフレの副作用です。そうなったら外貨は完全に敬遠ですね。決して金利上昇に幻惑されて外債などに手を出したりしないことが肝要でしょう。

 最後に日本円の預貯金(つまり日本国債)ですが、これまでと同じく低金利が続くと思っています。しかし上記のように外貨が円に対してさらに減価すると予測され、ガソリンなどの輸入必需品を含む物価の安定が継続すると期待されることなどから、円の購買力は外貨よりも高く保たれるでしょう。要するにこれまで通りのゼロインフレか緩やかなデフレが続くということです。

 そのため、たとえわずかしか利息が得られなくても、円の預貯金は、元本割れのリスクが高い外貨・外債・外国株式よりははるかに安全性が高く、実質的に高利回りとなるのではと思っています。

(続く)

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