Straphangers’ Room2022

旧Straphangers' Eyeや習志野原の掲示板の管理人の書きなぐりです

冠は「京都」か「四条」か

2013-04-06 02:23:00 | 交通
阪急京都線の「河原町」を「京都河原町」に改称したい阪急と、「四条河原町」に、という地元の間で意見がまとまらないというニュースがありました。

同様に梅田を「大阪梅田」、三宮を「神戸三宮」にしたいという話がありましたが、「京都」「大阪」「神戸」と冠することで、都市間流動の需要を取り込みたい阪急の一連の施策が波紋を投げかけた格好です。

筋悪なのが京都線の場合、大宮と烏丸を「四条大宮」「四条烏丸」に改称することを検討していることもあり、河原町界隈からは「何でうちだけ」というところもあるようです。
要は阪急の駅名は、駅のある場所の四条通と交差する通り名を採用しているのですが、駅周辺にとっては、京都流の「四条●●」であって、例えば「河原町三条」とかは別の街という意識でしょうから、なぜうちだけ「四条」がつかない、という想いなんでしょう。

アナウンスでは既に京都河原町、神戸三宮、神戸新開地、とくどく言っているのですが、駅名に入らないと外来の人を取り込めないという判断のようです。このあたりは30年くらい前の方が柔軟だったわけで、駅の案内は「神戸方面、京都方面」で、特急の「円盤」は確か「大阪⇔京都」だったはずです。

それが字幕になった時に厳格に河原町、となったわけで、先祖帰りなんですが、お互いその経緯を棚上げにしている感じですし、広域を見ている阪急と、碁盤の目のミクロで見ているj地元では話も噛みあいません。

まあ確かに京都の場合は「三宮」のように京都、と分かる地名でないですし、「四条通」というのが一番分かりやすいのですが、西院から全部四条通に沿っているだけに検討案のようにするしかありません。
まさか仇敵JRWのように「京都方面四条河原町」はないでしょうし、行先表示になる終点ということで、「京都河原町」で勘弁してほしいところですが。



実は歴史的な合意

2013-04-06 01:59:00 | 時事
普天間基地の移設問題に関連して、日米両国は嘉手納以南の米軍用地の返還につき、具体的な期間を定めた返還計画に合意しました。
これは「沖縄返還」に次ぐインパクトのある出来事であり、いよいよ普天間の移設問題がその要石となるわけですが、メディアや現地から評価が聞こえてこないのは残念です。

このあたりは、どうせ出来っこない、と高をくくっていたらまさかの工程表付きでの合意となり、ボールが投げられたことへの戸惑いというところでしょうか。やや置いて出てきた「批判」が、9年では遅い、というものや、それまでは県外で負担を、というあたり、いきなり「満額回答」に近いものを見せつけられて、文句をつけるところをようやく探しました、という印象です。

米国務長官が「新たで重要な節目」と評価したように、今回の合意の意義は大きいです。
期限付で「租借」していたケースと違い、これだけの規模で返還がスケジュールに乗ったのは例がないのではないでしょうか。それくらいインパクトのある出来事です。

ただ、返還を喜んでばかりもいられません。
沖縄における米軍のプレゼンスが下がることは間違いなく、冷戦時代と違い、我が国に対する軍事的脅威の舞台が南西諸島や朝鮮半島など西南日本に偏重している現在、下がったプレゼンスを埋めるのは我が国独自の防衛力になります。

ガードマンの契約を一部解除して、でも防犯対策は取りません、ということは出来ません。
現地の一部はまさにそうした空白域になることを望んでいるようでもありますが、それだけはあり得ないのです。



相手がいかにワルであっても

2013-04-06 01:20:00 | ノンジャンル
こう言うと脊髄反射のようにケシカラン、と批判が来るのでしょうが、いかに相手が北朝鮮系だとしても、日本人としてこういう行動はどうなのか、いつから日本人はこんな了見の狭い人間になったのか、と言わざるを得ません。

町田市が市内の小学校1年生に配布している防犯ブザーについて、朝鮮学校については今年度から配布を取りやめたそうです。公立学校だけでなく、私立も希望に応じて配布していたものですが、朝鮮学校についてもそれに準じて配布していたのを、北朝鮮によるミサイル発射や核実験などの問題を踏まえ、「社会情勢を考え、市民への説明がつかない」として取りやめたとのことです。

朝鮮学校を高校無償化の対象外にしたように、朝鮮学校は日本の教育機関に準じると見做すことには無理のある部分が少なくないですが、今回の措置はそういう問題と次元が違う話です。

茨城県のように外国人学校のような各種学校は対象外、という地域もありますが、それなら今後も継続して、で済むのに、これまでやっていたことを止めるとなると、その内容と理由はやはり問われます。

少なくとも町田市は「1年生」には公立学校は全員、私立学校も希望者には配っていたわけです。小学校に替えて通う各種学校は対象外、としていなかったのであれば(町田市にインターナショナルスクールはありましたっけ?)、「1年生」の児童に配布するという、学校縛りではなく学年(年齢)縛りの施策と言えるわけで、茨城県とも違う施策です。

学費やカリキュラムの問題と違い、「防犯ブザー」というのは「年端の行かない子供の安全」の話であり、少なくとも町田市では年齢で対応していたわけです。
確かに北朝鮮の核問題やミサイル発射は許せない話ですし、教育内容に難がある朝鮮学校を日本の学制と同一視して待遇を揃える必要はありませんが、「防犯」で待遇に差をつけるというのはいかがなものかと思いますし、日本人の矜持を傷つけるような行為でしょう。

相手がいかに「ワル」でもやっていいことと悪いことがある、というのを理解しているのが日本人であり、今回の対応はまさにそれを理解していない北朝鮮のような行動とも言えます。

いや、拉致問題の件もあるし、テロ国家には公金を出さないという正しい対応だ、という批判もあるでしょうが、それが公共として住民の安全にかかわる分野にまでするべきか、と考えたら、それは違うでしょう。
もちろん日本人にもしないような過剰なサービスをする必要は毛頭ありませんし、税金が絡む問題なので安直な対応も出来ないのですが、少なくとも「社会情勢」云々を理由に扱いを変えていい分野なのかはよく考えるべきです。

そして本件で最も情けないのは、黒沢明の「夢」に北朝鮮の挑発を重ねて、町田市の対応を「当たり前の話である」とした国士様御用達新聞の名物コラムでしょう。
「当たり前」とは何か。「子供に罪は無い」とエクスキューズをつけるのであれば苦渋の対応とでも書けないのか。「当たり前」というのは「敵性国家」の人間なら何をしてもいい、というのと同義です。

何年か前の同じコラムでは、先の大戦で敵国ルーズベルト大統領の死去に対して弔意を表明した日本政府を称賛していますし、同紙の出版物では「帰還事業」で北朝鮮に渡ったいわゆる日本人妻が敵性国家の人間だとして迫害され、強制収容所に送られ消息を絶った人も少なくない、と批判しているわけですが、敵性国家の子供に対し、安全で格差があって当然、という発想は、日本人のそれでないと思いたいです。