高速道路のETC割引の見直し、そしてANAの特割の見直しときて、こんどは鉄道、JR東日本が回数券の一部廃止や土日きっぷなど割引切符の廃止を打ち出しました。
周遊型、乗り放題タイプの割引切符がまた消えるわけですが、もともと土日きっぷは大人用が18000円と、陸羽線以南のJR東日本全線と一部私鉄というエリアを2日間乗り放題という商品としてはやや割高感があるだけに、需要喚起という効果が極小化して、単純往復代わりと言う利用法がメイン、それも違法な使い回しまで流行というデメリット面だけが目に付いていたとも聞いていますから、商品の目的を考えると存続の意義が薄れていた可能性が高いです。
とはいえ「ぐるり北海道」や周遊きっぷなど使い勝手のいい商品も道連れになっているあたりはやはり「殿様商売」なんでしょうか。特にETC割引の見直し、ANAの値上げというライバルの動向を見て、さっそく動いたといううがった見方も出ていますし。
JR側は、代わりに昨夏販売して好評を博したとする「ツーデーパス」の発売や、土日きっぷのエリア+αをエリアとする「ウィークエンドパス」を新発売するようですが、特急券込みから普通乗車券部分のみのフリーパスにして特急券は別払いと言うのも、どう考えても体の良い値上げです。
発売価格を見ても、需要喚起を期待する層には確実な値上げであり、逆に単純往復で利用する層には値下げのケースも出てくるというわけで、廃止理由と目される事態を考えると自己矛盾している性格の商品です。
そもそもツーデーパスもそうですが、連続する2日間普通列車乗り放題といっても、いわゆる「乗り鉄」以外にとっては非常に使いづらいわけで、新幹線や特急を使うとすぐにお値段が跳ね上がり会社の術中にはまるような感じです。
そもそも土日きっぷが指定席4回までOKという前提と言うことは、4列車利用をスタンダードにしているわけですが、ウィークエンドパスと土日きっぷの差額9500円で新幹線や特急に指定席がほしくなるような距離を「4回」乗れるかと言うと怪しいわけで、どう考えても値上げでしょう。
これで道路、航空、鉄道と値上げ攻勢がでそろったわけですが、こうして見ると、競争が激しい製造や小売りはデフレ一直線の半面、実質的に規制産業で独占が働いているようなマーケットでは値上げです。
そういえば租税公課も増税路線ですから、収入はデフレに引きずられて上がらない中での値上げと言う悪性インフレのパターンに陥っています。
このあたり、うがちすぎな見方ですが、景気対策が急務と言いながら、高速、航空、鉄道が揃って利用抑制につながりかねない値上げに踏み切ろうとしているのは、意図的なものがあるのかもしれません。
もしかしたら、移動需要を喚起するのではなく、移動そのものを抑制する目的が隠されている。例えば運輸部門の温室効果ガスを抑制するために移動需要を縮小させてしまうといった意思が働いてるのかもしれません。
まあ、陰謀論の読み過ぎですが、そう考えたくもなるような不況下の値上げ揃い踏みなのです。
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周遊型、乗り放題タイプの割引切符がまた消えるわけですが、もともと土日きっぷは大人用が18000円と、陸羽線以南のJR東日本全線と一部私鉄というエリアを2日間乗り放題という商品としてはやや割高感があるだけに、需要喚起という効果が極小化して、単純往復代わりと言う利用法がメイン、それも違法な使い回しまで流行というデメリット面だけが目に付いていたとも聞いていますから、商品の目的を考えると存続の意義が薄れていた可能性が高いです。
とはいえ「ぐるり北海道」や周遊きっぷなど使い勝手のいい商品も道連れになっているあたりはやはり「殿様商売」なんでしょうか。特にETC割引の見直し、ANAの値上げというライバルの動向を見て、さっそく動いたといううがった見方も出ていますし。
JR側は、代わりに昨夏販売して好評を博したとする「ツーデーパス」の発売や、土日きっぷのエリア+αをエリアとする「ウィークエンドパス」を新発売するようですが、特急券込みから普通乗車券部分のみのフリーパスにして特急券は別払いと言うのも、どう考えても体の良い値上げです。
発売価格を見ても、需要喚起を期待する層には確実な値上げであり、逆に単純往復で利用する層には値下げのケースも出てくるというわけで、廃止理由と目される事態を考えると自己矛盾している性格の商品です。
そもそもツーデーパスもそうですが、連続する2日間普通列車乗り放題といっても、いわゆる「乗り鉄」以外にとっては非常に使いづらいわけで、新幹線や特急を使うとすぐにお値段が跳ね上がり会社の術中にはまるような感じです。
そもそも土日きっぷが指定席4回までOKという前提と言うことは、4列車利用をスタンダードにしているわけですが、ウィークエンドパスと土日きっぷの差額9500円で新幹線や特急に指定席がほしくなるような距離を「4回」乗れるかと言うと怪しいわけで、どう考えても値上げでしょう。
これで道路、航空、鉄道と値上げ攻勢がでそろったわけですが、こうして見ると、競争が激しい製造や小売りはデフレ一直線の半面、実質的に規制産業で独占が働いているようなマーケットでは値上げです。
そういえば租税公課も増税路線ですから、収入はデフレに引きずられて上がらない中での値上げと言う悪性インフレのパターンに陥っています。
このあたり、うがちすぎな見方ですが、景気対策が急務と言いながら、高速、航空、鉄道が揃って利用抑制につながりかねない値上げに踏み切ろうとしているのは、意図的なものがあるのかもしれません。
もしかしたら、移動需要を喚起するのではなく、移動そのものを抑制する目的が隠されている。例えば運輸部門の温室効果ガスを抑制するために移動需要を縮小させてしまうといった意思が働いてるのかもしれません。
まあ、陰謀論の読み過ぎですが、そう考えたくもなるような不況下の値上げ揃い踏みなのです。
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