いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

わがまま 55編

2005年08月25日 10時40分12秒 | 娘のエッセイ
 『わがまま』という言葉を聞くと、私は自然と女性を思い浮かべてしまう。それ
は、女性がわがままだから……という訳ではもちろん、ない。私がそういうのは、
『わがまま』という言葉には、どこか可愛らしくて憎めない雰囲気が感じられる。

 私が、毎日楽しく過ごすこと以外に興味がなかった十年以上前、”ちょっとわが
ままな女の子”というのは、例えば女の子達には嫌われようとも、男の子達には
けっこうモテた。

そして、その頃の私はといえば、やっぱり多くの女の子達と一緒に、そんな”わ
がまま女”のことを嫌っていたひとりだった。

 ところが、どうしたことだろうか。現在の私は、立派な”わがまま女”に変身
してしまっている。その変身理由は、実に単純明快。”わがまま女”のほうが
トクだからだ。

どうも世の男達は、わがまま女達のわがままを「しょーがねーな」と言いながら
も、聞いてあげるのがとてもお好きなようだ。

 恐らく、女のわがままを聞くことで自尊心が満足させられるのでしょうね。
だから、男が聞いてあげられる範囲のわがままを連発してあげれば、男も満足、
女もおトクで、一挙両得というわけ。

 そんな『わがまま女』肯定派の私だけれど、最近の若い女の子達の世間に対
するわがままぶりにはさすが閉口する。彼女らの行動は、わがままではなく、
単なる自分勝手だ。

エチケットやマナーを忘れたわがままは、もう、わがままとは言えない。ちな
みに、わがままという言葉から女性を連想すると書いたけれど、自分勝手とい
う言葉から、私は中年の男性を連想する。

電車内や公共の場でのマナー知らずの振舞いは、まさに自分勝手。男尊女卑
時代に、男だから……と大目に見られた結果なのだろうけれど、余りにひどい
人が多すぎる。そして、それが今や、若い女の子に移ってきている。

 若い女の子に言いたい。わがままと自分勝手は、似ているけれど違うのよ。
わがままが愛らしいのは、それがマナーやエチケットを踏まえた場合に限られ
るんだからね。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする