いろはに踊る

 シルバー社交ダンス風景・娘のエッセイ・心に留めた言葉を中心にキーボード上で気の向くままに踊ってみたい。

嘘 52編

2005年08月22日 06時51分28秒 | 娘のエッセイ
 『折れた煙草の吸殻であなたの嘘がわかるのよ』なんて歌があったけれど、そ
んなもん見なくたって女には男の嘘がわかるんだヨーン。その証拠に世の奥さん
連中を見て下さい。

口に出さなくたって、みーんな亭主の悪さは知っている。私と同年代(二十代後半)
の主婦でさえそうなのだから、年季の入った中高年の奥様方など、それこそ何で
もお見通しの世界ではないだろうか?

 ところで、一生を通して男と女どちらが多くの嘘をつくだろうか?たぶん女だろ
うね。

この日本、女には言わないでおいた方がいいことが、男にとってのそれよりもうん
と多いんだもの。男女同権なんて言ったってそうそう簡単には、男の意識改革は
出来やしない。

 以前、私のつきあっていた男は非常に嫉妬深い男で、私が長い付き合いの男
友達と会うことさえ嫌がった。初めての頃は我慢していたものの、そのうち
「なーんで私が、彼よりも長い付き合いの男友達とあっちゃいけないのよ!」

と欲求不満が爆発し、ピッポッパと電話のボタンを押した。そして、「デートし
よーよ。デート」と騒ぎ、二人で一年ぶりくらいにドライブをした。「あー、
楽しかった」と家路につく私の頭を悩ますものは彼への言い訳だった。
当然、つきました。嘘を。本当のことを言ったら怖いもんね。

 嘘ってなんとなく悪いことのような気がするけれど、嘘をついたからこそ、
妙ないさかいを起こさずにすんでいることが、世の中には数多くあると思う。

 本当のことを言って相手を傷つけるよりも、やさしい嘘を言うことのほうが
いい。

 嘘をつくことで、相手が嫌な思いをしなくてすみ、自分もいい時間をもてたり
するならば、ばんばん嘘をついたってかまわない。

 でも、嘘をつくなら上手につくこと。決してばれないように、うまーくね。
くれぐれも「あの人は二舌なのよ」なんて噂されないように、十分にお気おつけ
あそばせ。

コメント (2)
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