sigh of relief

くたくたな1日を今日も生き延びて
冷たいシャンパンとチーズと生ハム、
届いた本と手紙に気持ちが緩む、
感じ。

映画:月曜日のユカ

2011-04-12 | 映画
映画「スープオペラ」で
おそらく親子以上に年下の、
萩原聖人と結婚する役の加賀まりこを見て、
いや、なんというか、いいけど、どうもなぁと
あれこれ考えさせられたあと
(萩原聖人が若く見えすぎるせいかやっぱりどうもなぁ・・・笑)
とりあえず、若い頃の小鹿のようにかわいい彼女を見ようと
この映画を借りてきました。
中平康監督、1964年の白黒映画です。

それなりに古いだろうと見始めたのですが
なにこれ、全然違和感ない、驚きのセンスの良さ。
カメラワーク、構図、いちいち決まっててきれいです。
スチール写真は写真集にできそうな趣味の良さだろうな。
もちろん加賀まりこはすごくキュート。
大きな目、小さな顔、きゃしゃな首・・・。

ストーリーは、当時かなり過激だったのではないかな。
今でもけっこう過激かも。
加賀まりこのユカは初老のパトロンがいる女の子。
誰とでも寝るけど唇は許さない。
それは、センチな理由ではなく
子どもの頃、売春婦の母親のキスシーンを目撃し
教会の牧師さんに、あれは汚いこと、悪いことだから
絶対してはいけないよと強く言われたから。
さらに、誰とでも寝るのは自堕落や奔放ではなく
あまりに無垢なためのようで、
相手を必死で喜ばせようと、
本気で「愛してるわ」をくりかえし
相手のためなら一生懸命何でもしようと尽くす。

この危なっかしい無垢さは
コクトーの「恐るべきこどもたち」を思い出させます。
とはいえ、コクトーではなく萩尾望都が
漫画化したものを読んだだけなのですが
これ、すごい名作なので、全然大丈夫と思う(笑)。
あまりに無垢なので、何をしても汚れない。
そして残酷さも無垢の一部なんだろうな。

前半はコミカルなところもある演出で
古さを全然感じさせないテンポで進んで
後半にかけて事件が起こるんだけど
その辺はちょっと冷たいというか怖い感じもあります。
でも何が起こってもユカはやっぱり無垢なまま、
自分を命をかけて愛してくれた男の真実もすぐに忘れて
うっかり死んでしまった男のことも忘れて
いつも通りの毎日に戻るのです。

タイトルもセンスがいいですよね、月曜日のユカ。
英語タイトルは「Only on Mondays」だそうで
これもまた素敵なタイトルだな。

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2 コメント

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Unknown (ももちゃん)
2011-04-12 09:39:58
これ観たいかも。
加賀まりこの小鹿の様な可愛さ
って表現分かります。

昔、加賀まりこが自分の新婚当初?の話を
してて、「裸にエプロンでぷりん♪と
小さい可愛いお尻を出して帰りを待ってたの。」って語ってたのを思い出しました。
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>ももちゃん (sigh)
2011-04-12 13:06:54
これ、いいですよー!
後味は、ちょっと無垢な女の?怖さがあるけど
全体にコメディタッチなところもあり
とにかくよくできた面白い映画です。
おすすめ!

加賀まりこは若い頃はかわいかっただろうなって思ってたけど
ホントにかわいい。
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