
台南市の海尾地区に日本人が祀られているお寺があると聞き、行ってみました!それがこちらのお寺です!

小さなお寺ですが、入り口の上部に大きな文字で「飛虎将軍」と書いてあります。早速中へ入ってみましょう。

見たところ、普通の台湾のお寺のように思いましたが、あっとびっくりするのは日本国旗と台湾の旗が祭壇の両脇にはためいていることです。

祭壇の上部にはまた「飛虎将軍」の文字。

このお寺には若くして戦死した日本人の海軍飛行少尉、杉浦茂峰さんが「飛虎将軍」として祀られています。
台湾がまだ日本統治下にあった1944年10月12日、第二次大戦中のことでした。台南上空で杉浦さんらの乗る戦闘機はアメリカ軍の戦闘機と空中戦を繰り広げていましたが、日本側の戦闘機は次々に撃墜されていったそうです。杉浦さんの乗った戦闘機も撃墜されましたが、パラシュートで脱出することも可能でした。しかし、脱出すると、そのまま戦闘機が真下の集落に落下し、村に甚大な被害をもたらすことになってしまいます。杉浦さんは戦闘機の操縦を続行し、人のいない畑と養殖池のほうに向かうと、戦闘機は空中爆破しました。急いで脱出を試みた杉浦さんでしたが、米軍の機銃掃射を浴びてパラシュートは落下、地上に叩きつけられて、帰らぬ人となったのでした。
戦後この場所に亡霊が現れるという噂が出て、住民が神様にお伺いをたてたところ、大惨事から村民を救おうとした杉浦さんを将軍神としてこの地に祭られることとなったのです。

杉浦茂峰さんと、このお寺に関する新聞記事もスクラップされて廟の中に貼ってあります。

日本語でも説明がありますので、是非読んでみてください。

お寺の壁には日本国旗が飾ってありますが、なんとこのお寺では每朝5時に日本国歌、そして夕方には「海ゆかば」を歌うのだそうです。

祭壇には杉浦さんの神像が祀られています。

その両隣にも軍の帽子を被った神像があります。ご本尊の分神像だそうです。

神像の前でたばこをお供えするようになっています。

廟の中には日の丸、軍帽、零戦の模型が飾られています。白い帽子は海軍の帽子で、士官用の帽子だそうです。

「靖国の桜」と書かれた絵馬ふうの飾りも添えられていました。

ちょっとピンぼけになってしまいましたが、軍刀も飾られています。

日本人なら一度は訪れたいお寺です。
飛虎将軍廟:台南市安南區同安路127號
