
台中市の郊外にある萬佛寺というお寺に行きました。この寺は911大地震(1999年9月11日の大地震)で大きく壊れたお寺で、今でもまだ完全に修復がなされていませんが、お寺自体は健在です!

そんなわけで一部の神様はこのようにプレハブの体育館みたいな所に祀られていますが、信者の方々はひっきりなしにこのお寺を訪れているようです。

さて、このお寺にやってきたのは面白い施設があると聞いたからなのですが、普段はこの施設は閉鎖されていて、事前に予約をするか団体でないと見せないということでした。そんなこととは知らなかったのでいきなり行ったわけですが、なぜか奇跡的に見せていただけることになりました。わがままを聞いてくださって申し訳ありません・・・
で、その施設はと言いますと「佛光隧道」という不思議なトンネルなんです。

トンネルに入るとすぐに大きな目が待っていました。

目から少し歩いた所には大きな鼻がありました。

そしてお次は大きくて長い舌がお目見えです。舌の表面には甘さ、酸っぱさ、辛さ、塩辛さ、苦さを感じる部位が顔のマークで貼りつけられていました。

その次は人の形をした赤い枠組みのトンネルがありました。「身」と書いてありましたので体を表しているのでしょう。

「体」をくぐって左側に曲がると、今度は頭の中の模型がありました。りんごの写真が貼ってありますが、これは尼さんの説明によると、『りんごを目で確認すると脳の中でそれを認知し、りんごの味やその美味しさを想像して欲しくなる』ということを説明しているとのこと。つまり、人間の欲望のメカニズムを表しているんだそうです。

「欲望」コーナーから少し行った所には両の手がありました。この手のポーズはお馴染みの観音様ですね。

更にトンネル内を先に進んでいきますと、神様の世界が展開されていました。

こちらの神様コーナーでは神様が見下ろす先には山や川、橋、建物などの下界が表現されており、なんと模型の電車まで走っていて、ちょっとしたジオラマになっていました。いやはや・・・


その先に進むとひときわ暗いコーナーとなっていましたが、ここは台湾のお寺でよく見られる地獄コーナー。悪いことをしたら来世ではこんな目に遭うぞ~と、わかりやすく説明しているのだとか。

トンネルその1が終わるとマニ車のようなものがありました。これを1回くるりと回すと、お経を1回読んだのと同じことになるのだとか。

佛光隧道には続きがありました。トンネルその2に入った所には小さな神様が祀られていました。この神様の周りの壁も厚紙で作られているということでした。

こちらでは金の厚紙で作られた壁の中にお釈迦さまが立っていらっしゃいました。

なんと廊下がガラスになっている個所がありました。ライトと花が埋め込まれています。極楽浄土ということでしょうか。

トンネルのラストには涅槃が控えていました。写真では分かりにくいのですが、丸くかたどられた黄色、緑、青の枠はぐるぐる回っています。

佛光隧道を見学した後、お寺の中のダイニングでお昼ご飯をいただきました。信者の方々に振る舞う食事なのですが、なぜか私どもまでいただいてしまいかたじけなく思いました。
萬佛寺:台中市 霧峰區 萊園村仁巷七號 (台湾省議会紀念園區内)
