解約客

一昨日、近くの駐車場を管理しているお客さんが来店した。
「お世話になっているOです。駐車場の解約にきました」
「１ヶ月前の解約予告が必要ですから３月分まででいいですか」
事務所を締めて帰る直前にきたので、明日整理をしようかな思ったが
明日は月末締めなので今日中にやっておこうとパソコンを開いた。
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駐車場は４人のお客さんで満車だがOさんの名前が見当たらない。
「あれ、おかしいな　途中で名前が変わったのだろうか」。夫婦で
こられた女性客だったので結婚をして名前が変わったのだろう。
契約をしている女性客はふたりいるが、一人は２ヶ月前に契約をした
ばかりのお客さんなのでＡさんがきっとＯさんなのだろう。
しかし大家さんに○○さんが解約をしますと連絡をする前に、はっき
りと確認しておく必要があるのでＡさんに電話を入れてみた。
「Ａさんは、先ほど駐車場の解約にこられましたかね」
「えっ、来月分の駐車料金は振り込みましたよ」。そういえばＡさん
には先月末の段階で駐車料金の督促をしたばかりだったので、ふたた
び督促の電話と勘違いをしたようだったが、解約客ではなかった。
・
ということは、もう一人の女性客ＢさんがＯさんなのだろう。
ふたたびＢさんに電話で確認をすると、解約客ではない。
残りはふたりの男性客しかいないが、男性が名前を変えることはない
だろうがはっきりさせておく必要があるのでＣさんに電話をする。
やっぱりＣさんではなかった。残りはＤさんしかいないので、ここま
できたら躊躇することなくＤさんにも電話を入れる。
すると「私ではないですよ」の答えがすぐに返ってきた。
「こんなことってあるのだろうか」キツネに摘まれた感じだ。
よくよく考えてみたら、解約にこられたＯさんは管理をする前のお
客さんだったので管理台帳にはのっていなかっただけだった。



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