ブログ 「ごまめの歯軋り」

読書子のための、政治・経済・社会・文化・科学・生命の議論の場

創価学会 民主党にすり寄る

2010年03月02日 | 時事問題
朝日新聞 2010年3月2日5時0分
小沢氏、創価学会秋谷氏と会談 民・公連携へ意見交換か
 民主党の小沢一郎幹事長が2月26日夜に公明党の支持母体である創価学会前会長の秋谷栄之助・最高指導会議議長と都内のホテルで会談していたことが、明らかになった。民主党の輿石東・参院議員会長も同席していた。夏の参院選や選挙後もにらみ、民主、公明両党の連携について意見交換したと見られる。  小沢、秋谷両氏は1993年の細川連立政権樹立のころから親交がある。関係者によると、小沢氏が民主党代表に就任した直後の06年4月にも会談、その後も数回の会談を重ねているという。

創価学会が政権与党にすり寄るのは宗教団体の宿命で、小沢が創価学会と手を結ぶのは参議院選挙で自民党の死命を制するためである。どちらも一時的な野合にすぎない。

読書ノート 島田雅彦著 「徒然草inUSA」  新潮社新書

2010年03月02日 | 書評
自滅するアメリカ 堕落する日本 第4回

オバマ新大統領のアメリカで (2)

 2008年9月の投資会社リーマンブラザーズの破綻に発する金融危機は、投資という金融工学は本来支配階級の一握りの人間らが仕組んだババ抜きゲームであることを曝露した。ソロスという投資の神様が市場をこう動かすという方針に酔ったまでだ。アメリカは1980年代の日本の実業(製造業)の追い上げで、すっかり実業に興味をなくし濡れ手に粟の虚業(梃子原理を利かせた実業の数十倍という市場創出)に染まってしまった。ドルの購買力でキャッシュフローをつくり、製造業をすべて輸入で賄ってきた。アメリカ全50州のうち47州が財政赤字で破産宣告されている。貧者を食い物にするサブプライムローン破綻でヒスパニックをはじめ格差社会の底辺は暴動にまで発展し、ハリケーンがこれを加速した。オバマは国家的な救済事業を立ち上げないと、貧困層の希望と雇用は報われない。インフラ整備の失業対策大規模公共事業(ニューディール政策)が必要である。

 株式市場はもともと破綻するように出来ている。株式市場は偽札の流通と同じである。精巧な偽ドル紙幣(スーパーノート)が世界中に出回っている。中国や北朝鮮はじつは武器ビジネスで偽札をつかまされたに過ぎない。偽札の印刷にはCIAが一役絡んでいるらしい。紙からインクまで本物を使っている。虚実入り乱れた経済というべきところまでアメリカは堕落しているのである。経済の破綻は政治の破綻であり、資本主義は周期的に破綻という破壊を行い、リセットするように出来ている。破壊ビジネス=一国覇権主義=共和党という路線から、国家修正資本主義=国際協調主義=民主党という路線の振り子で動いている。資本主義は貧しい人々を食いつくし、戦争と恐慌をもたらし、人々を死に導く。アメリカの大金持ちが慈善事業を行うのは良心のかけらに苛まれるからである。
(つづく)

読書ノート 矢野絢也著 「黒い手帳-創価学会日本占領計画の全記録」 講談社

2010年03月02日 | 書評
創価学会の公明党支配とその政治目的の全貌 第6回

池田独裁体制のカルト集団「創価学会」 (2)

 つぎに「⑤子供の勧誘および教化」についてである。宗教団体が教育機関つまり学校法人を作る例は多い。PL学園、天理大学、ミッション系は有名であるが、京都のお寺も宗派別に教育機関を持っている。花園、大谷、龍谷、仏教、光華、華頂など数多い。創価大学もそのひとつである。だから特別に非難するに値しない。問題はその中で行われている洗脳と池田崇拝教育である。池田氏の「御真影」を教室ごとに掲げているのは戦前の天皇制教育と同じである。

 次に「⑧訴訟沙汰に持ち込み脅迫する」についてである。創価学会の裁判沙汰の多さはもはや知れ渡っている。常時複数の裁判を抱えている。裁判を支えているのはやはり財源(寄付)の豊富さであり、顧問弁護団の存在である。訴訟を前提としている業界、保険業界、先物取引業界などと同じである。それほどきわどい橋を渡っていると考えられる。古くは宮本顕治共産党委員長宅の盗聴事件、「フォーラム21」編集長乙骨氏の携帯電話記録盗み出し事件と名誉毀損訴訟など、そして最近は矢野氏の手帖奪取事件にたいする矢野氏と講談社への名誉毀損訴訟である。

 次に「⑩公権力への浸透を企てる」については、矢野氏も「月刊ペン事件」で関与した。1976年池田氏の「女性スキャンダル」記事を掲載した「月刊ペン」を名誉毀損で訴え、異例の速さで月刊ペン社長隈部氏の逮捕をおこなった。名誉毀損訴訟で相手方の逮捕とは異例の処置であった。その裏に検察や警察への圧力があったのだ。矢野氏らは東京都議員を連れて、法務省、検察、警視庁に押しかけ綿密な打ち合わせをして圧力をかけたのである。当時東京都議会のキャステイングボードをにぎる公明党都議団の力を無視できなかったからだ。この「月刊ペン」事件にはとんでもないおまけまでついている。創価学会はこの名誉毀損裁判の裏で被告人と和解の交渉を行っていた。顧問弁護士山崎氏に3000万円を渡し、被告人には2000万円を届けた。名誉毀損で訴えておきながらなぜこんなことをするかといえば、公判で池田氏は法廷に呼ばれる可能性があるのでこれを避けたかったようだ。その時山崎顧問弁護士は学会から3億円を自分の会社に拠出させており、さらに2億円を要求して、1981年5億円の恐喝で逮捕された。創価学会は放送、警察、官庁に学会員をくまなく浸透させている。学生を指導して就職や資格指導を行う「法学委員会」なる組織がある。ここが指導して「総体革命」の戦略を練っているのだ。各界に学会人脈を拡大し、公権力の中へ浸透を図っている事は確かである。
(つづく)

月次 自作漢詩 「春雨濛濛」

2010年03月02日 | 漢詩・自由詩
天地濛濛緑水涯     天地濛濛と 緑水の涯

四簷細細雨如絲     四簷細細と 雨絲の如し

幽斎寂寂春猶静     幽斎寂寂と 春猶を静かに
   
莫怨陽陽白日遅     怨む莫れ陽陽たる 白日遅しと

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(韻:四支 七言絶句仄起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)

CD 今日の一枚 シューベルト 「ピアノソナタ 第15番、第18番」

2010年03月02日 | 音楽
シューベルト 「ピアノソナタ」 
①「ピアノソナタ第18番 ト長調 作品78」 D.894
②「ピアノソナタ第15番 ハ長調」 D.840(未完)
ピアノ:アルフレッド・ブレンデル
DDD 1988 PHILIPS

「ピアノソナタ ト長調 作品78」 D.894は生前刊行された最後のピアノソナタで1826年に作曲された。美しい夢と苛酷な現実に切り裂かれた世界を現している。ブレンデルのシューベルト解釈は世間の偏見を覆すもので、さ迷う和声で夢見る静寂な世界と、緩やかなテンポが特徴である。