Nonsection Radical

撮影と本の空間

失敗は必然で、成功は偶然

2012年04月12日 | Weblog
若者がオトナから学ぶ唯一と言ってイイものは、「なぜ失敗したか」だ。
成功事例など何の役にも立たない。
成功の多くが、一時的なものか、あるいは偶然や幸運が重なった時に努力の結果、たまたまウマくいったものだからだ。
いつも偶然や幸運が味方してくれるわけではない。
しかし、失敗は必然で、同じ事をすれば同じように失敗する。
その時に失敗しなかったら、それこそ偶然や幸運の賜物だ。
そういう事が日本のオトナ達にはわからず、成功事例ばかり研究し、同じ事を繰り返して同じ失敗を繰り返してきた。

例えば、日露戦争では、まだ指導者内には勝利したと考えない常識人がわずかにいたが、多くの国民は勝ったのに政府はだらしないと騒ぎ立ていた。
ノモンハンの時には、すでに指導者内も怪しい雰囲気だった。
そして、日中戦争、太平洋戦争と進むに従い、”勝利の方程式”ばかりにこだわり、負けた事例を振り返る事は”偶然”という言葉以外ではなかった。
終戦後、経済成長を始めると、成功事例を積み重ねて突き進み、時代の変換期にも同じ事を繰り返して同じ失敗を積み重ねた。
コンピュータ戦争もそうだし、DRAM戦争も、バブルの時期もそうだし、現在でも同じだ。
スタートはイケイケで行くのだが、息が続かず、気がつけば抜き去られている。
にもかかわらず、相変わらず過去の栄光にしがみついて、結局は玉砕し、大きな被害を被る。

そうやってオトナ達は懲りもせずに同じ失敗を何度も繰り返してきた。
この事だけが若者がオトナから学ぶ事だと思う。
どうして失敗を繰り返したか、どうすれば繰り返さないで済むか。
同じような失敗の繰り返しをする”国民性”とは。
「俺の若い頃は馬車馬のように働いたんだ!」の結果が、今の現状だ。
それをオトナは失敗と認めない。
だからこの先も偶然以外で成功する事はなく、失敗し続けるだろう。
そんなオトナの姿を見て、若者は考えればイイのだ。
どうすれば最終的に失敗しないようするかを。



大阪市大正区泉尾1丁目4から
コメント (2)
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