この「寒中みそぎ祭り」は、木古内町に天保2年(1831年)から続く神事で、毎年4人の行修者と呼ばれる4人の若者が、1月13日から佐女川神社にこもり、何度も冷水をかぶって鍛錬を行い、15日に厳寒の津軽海峡の中でご神体を潔(きよ)め、1年の豊漁豊作などを祈願する伝統行事として受け継がれている。
ことの始まりは、この年、神社守の夢枕に「御神体を潔めよ」とのお告げがあり、目を覚ますと寒気肌さす1月15日の早朝だった。神社守は直ちに真下を流れる佐女川(さめがわ)の氷を打ち砕き、身を切るような冷水で自身を清め御神体を抱いて海岸に臨むと、河口に大鮫が波に打たれ、その背中の上に美しい白衣をまとった女性の姿が見えた。
「あぁ、聖なる神の使者」と信じ、御神体を幾度となく沐浴し、ふと見ると女性の姿は見えず、大鮫は川の上流へ上がり小さな沼に消されたという。その年から、豊漁豊作が続いて村は大変賑わったといわれている。
これまで、なぜか見に行ったことがなかったので、今日出掛けてきた。
そばにいた役場職員の話では「役場に入って20年になるけど、こんな暖かい日は記憶にないです」というほど恵まれた天候だった。気温+4℃、水温+8℃、風はほとんどなかった。見物客も行修者も楽だったろう。
10:30に佐女川神社の本殿から出てきた白装束に身を固めた4人の行修者。
3人は23歳のこれまでの経験者だが、今年初の一人は16歳の高校生。
神社を出発した行列は、会場となるみそぎ浜までの2kmほどの道をゆっくり進む
こちらも歩いて、みそぎの会場へ移動
みそぎ浜では、子どもたちのみそぎ太鼓が盛り上げていた
11:20、大漁旗をなびかせた漁船の海上パレードが始まる
浜辺で大人のみそぎ太鼓が始まると行列の到着が近い
11:45、4人の行修者がそれぞれ御神体を携えて浜の鳥居を潜って登場
浜辺に整列
まずは、ゆっくり泳ぎ出す。泳いで行ったり来たりを2~3度繰り返す。
御神体を水に浮かべ、神体を清める「海水沐浴」・・・みそぎのクライマックス
最後に手を合わせて終了
特設ステージの上での水垢離ですべてが終了
最後は、別当役の行修者が、大役を果たし終えた晴れやかな表情で、見物者に向けての水まき。
「水ごりの水1滴、わら1本が幸せをもたらす」とのこと。遠くにいた自分のコートにも水がかかった。
多くの見物客でにぎわっていた。自分は、浜辺へ降りて見物。
みそぎ公園に造られた北海道新幹線の雪像
みそぎ公園のようす。まだ早い時刻だったので空いていた。