あを雲の涯

「 二、二六事件て何や 」
親友・長野が問う
「 世直しや 」
私はそう答えた

後顧の憂い 「 何とかしなけりゃいかんなァ 」

2017年11月20日 17時17分18秒 | 後顧の憂い

「 近ごろ、オレはつくづく思うことがある。
兵の敎育をやってみると、果たしてこれでいいかということだ。
あまりにも貧困家庭の子弟が多すぎる。
餘裕のある家庭の子弟は大學に進んで、麻雀、ダンスと遊びほうけている。
いまの社會は狂っている。
一旦緩急の場合、後顧の憂いなしといえるだろうか。
何とかしなけりゃいかんなァ 」

と、香田が私に慨嘆したことがあった。
(昭和六年の事)

・・・二・二六事件の挽歌 大蔵栄一 著


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