陸軍派閥一覧表

昭和九年十月頃の陸軍の派閥一覧表
憲兵隊の入手したるもの
       將官
西義一大將          植田謙吉大將      香月清司中將   山下奉文少將                    末次信正海軍大將

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陸軍首脳部對立關係
昭和六年 ( 1929年 )  十二月～昭和九年 ( 1934年 ) 八月
荒木大將 陸軍大臣の頃
一、現幹部派
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荒木貞夫 ( 陸相 )
現幹部派ノ巨頭ナルモ事實上ノ所謂ロボットニ等シク 其高潔ナル人格ト闘志ニ對シテハ
多數 靑年將校ノ支持アリ  從ツテ現幹部派ノ中心トナリ居ルモノナリ
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眞崎甚三郎 ( 參謀次長 )
現幹部派ノ一人ニシテ 武藤信義、緒方勝一 ( 技術本部長 ) 香月清司 ( 大學校幹事 )
梅崎延太郎 ( 第二十師團長 ) 等ノ佐賀閥ノ牛耳ヲ執リ  參謀本部内ニ牢固タル荒木系ノ根ヲ下シタルモノ
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秦真次 ( 憲兵司令官 )
現幹部派中唯一ノ策士ニシテ 且ツ 其イデオロギー、メーガーター
反宇垣ノ最モ鞏硬ナル一人ニシテ香椎浩平 ( 在支 中將 ) 入江仁六郎 ( 野砲兵學校長 )
等ノ福岡閥ヲ牛耳ルモノ
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( 一 ) 荒木系ト目サレルヽモノ
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川島義之 ( 中將 教育本部長 )
林教育總監ニ對スル荒木ノ目付役トシテ配セラレタルモノ
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小野寺長治郎 ( 主計官経理部長 )
荒木ノ所謂國家非常時増税案ノ立役者
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古荘幹郎 ( 少將 參謀本部第一部長 )
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山岡重厚 ( 少將 軍務局長 )
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広瀬猛 ( 中將 第十師團長 )
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本間雅晴 ( 大佐 新聞班長 )
( 二 ) 眞崎系ト目サルヽモノ
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岡村寧次 ( 少將 関東軍參謀副長 )
最近小磯ノ轉向ニヨリ極端ナル現幹部派ノ勢力ヲ関東軍内ニ入レント策動シツヽアルモノ
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小畑敏四郎 ( 參謀本部第三部長 )
本部内ニ於テハ永田鐵山ト併稱セラレ招來ノ大臣候補ト目サレツヽアリ
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梅津美治郎 ( 少將 參謀本部総務部長 )
但シ荒木系ニ對シテハ好感ヲ有セズ
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緒方勝一 ( 中將 技術本部長 )
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梅崎延太郎 ( 第二十師團長 )
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( 三 ) 秦系ト目サルヽモノ
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香椎浩平 ( 中將 志那駐屯軍司令官 )
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建川美次 ( 軍縮主席全權中將 )
建川ハ小磯ノ日本主義ト相容レザルモ小磯ノ宇垣派轉向ト五 ・一五事件以來ノ壊滅ノタメ
最近 秦ニ接近 今回松岡全權ニ同行スル石原參謀等モ建川ト行動ヲ共ニス
建川ノ轉向ニヨリ左ノ右翼鞏硬派ガ秦派ト見ラレル
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重藤千秋 ( 大佐 )
五 ・一五事件ノ裏面ノ總帥ト稱セラル
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根本 博 ( 中佐 )
在上海、元參謀本部志那班 班長
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板垣征四郎 ( 少將 )
元關東軍參謀 現満州國顧問
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石原俊行 ( 少將 )
元關東軍參謀
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磯見廉治 ( 大佐 )
參謀本部付部内ニ於ケル現在ノ最鞏硬派ニシテ大櫻會ヲ牛耳ル
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鈴木貞一 ( 中佐 )
參謀本部付 大櫻會ノ中堅ニシテ
森恪ト共ニ平沼推薦ノ第一線ニ立チ時々地方靑年將校ヘパンフレット類ヲ送ルト稱セラル
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難波大佐 ( 憲兵隊長 )
大阪ニ於ケル寺内中將ノ宇垣擁立運動ニ反對的策動ヲナス
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持永大佐 ( 東京憲兵隊長 )
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二、現幹部派ニ同情ヲ有スルモノ
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武藤信義 ( 大將 関東軍司令官 )
對満政策ニ於テ秦等ト共鳴シ小磯ノ宇垣系轉向ト共ニ最近ハ岡村副長及荒木系河本大佐ヲ起用ス
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本庄繁 ( 中將 )
軍事參議官 對満政策ニ對シ現幹部派ヲ支持ス
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森 連 ( 中將 )
満州獨立守備隊長
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多門二郎 ( 中將 )
第二師團長
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三、宇垣派
( 一 ) 宇垣系ト目サルヽモノ
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金谷範三 ( 大將 軍事參議官 )
宇垣ニヨリテ今日ノ地位ヲ得タル關係上 軍事參議官會議ニ於ケル反荒木派ノ中心ヲナス
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阿部信行 ( 中將 臺灣軍司令官 )
牧野内府ト頗ル好ク 又 陸軍部内ニ於ケル石川閥ノ林銑十郎、中村孝太郎、林三弥吉中將等ト
宇垣派トノ握手ヲ實現セシメタルモノ
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林 桂 ( 中將 整備局長 )
宇垣直系トシテ本省ニ殘ル唯一幹部ニシテ 大倉喜七郎ノ女婿ナリ
最近宇垣ト大倉組ノ朝鮮土木事業ヲ契機トシテ握手セル際ノ功勞者
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二宮治重 ( 中將 第五師團長 )
宇垣陸相時代ノ參謀次長及次官ナリ
宇垣ト同郷ニシテ宇垣系ニ於テ阿部ト竝ンデ謀將タリ
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鈴木孝雄 ( 大將 軍事參議官 )
侍從長の弟ニシテ宇垣ノタメ宮中方面ノ策動ニ奔走シ
且ツ 民政党方面ニモ知己多く招來宇垣系ノ後ヲ承ケ
政治的活動ノ可能性アル一人ト稱セラル
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寺内寿一 ( 中將 第四師團長 )
現ニ長閥ノ中心トナレル一人ナルモ反荒木及秦ノ意志強ク
自然宇垣ニ接近シ最近大阪方面ノ實業家ヲ説キ宇垣系ノ財的約束ヲ固メツヽアリ
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土肥原賢二 ( 元奉天特務機關長 )
當時ヨリ宇垣系ノ一人トシテ活動セルモノ
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谷 寿夫 ( 少將 )
國際的ニ見タル現軍部ノ態度ハ日本ヲ孤立ニ導クモノトノ見地ヨリ宇垣系ニ傾ク
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( 二 ) 宇垣同情派
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南次郎 ( 大將 軍事參議官 )
嘗テハ荒木推薦タリシガ現幹部ノ擡頭たいとうヲ國家的見地ヨリ反對ナリシトシ
宇垣系ニ傾キ軍事參議官會議ニ於テ宇垣擁立派ノ急先鋒ナリ
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渡邊錠太郎 ( 大將 航空本部長 )
軍事參議官會議ト三長官會議ノ衝突ノ因ヲ作リタル現幹部派ニ反對ノ立場ニアリ
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柳川平助 ( 中將 次官 )
南次郎ノ推薦ニ係リ 古ヨリ南次郎大將ニ起用セラレ居ルモノ
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林銑十郎 ( 大將 教育總監 )
中立ニ近キモ朝鮮軍司令官當時宇垣ニ接近シ
最近ハ三長官會議ニ於テ反荒木ノ態度強ク阿部信行トノ交誼深シ
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杉山元 ( 中將 第十二師團長 )
荒木系ニヨリテ左遷セラレタル一人ニシテ個人的ニ於テ秦トヨキモ主義ニ於テ南ニ接近ス
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松井石根 ( 中將 元軍縮全權 )
建川ノ同情者タリシモ大倉組トノ關係又反荒木意見ヨリ宇垣同情派ト見ラレル
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小磯國昭 ( 中將 関東軍參謀長 )
荒木派ガ軍事參議官方面ト宮中方面ノ旗色惡シキヲ見テ再ビ宇垣系ニ接近ス
而モ 関東軍内ニ於ケル武藤大將ノ名ニ於テ實權ヲ掌握スル時ノ轉向ハ荒木系ノ大亀裂ヲ甘ンズルニ至リ
所謂小磯系ト目サルヽモノヽ内左ノモノハ何レモ宇垣系トナル
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永田鐵山 ( 少將 參謀本部第二部長 )
陸軍部内ノ少壮將校ヨリ從來崇拝ヲ受ケ 且ツ 實力ニ於テモ眞崎ヲ凌グモノアリト稱セラル
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安藤利吉 ( 少將 軍務課長)
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東條英機 ( 大佐 第一部第一課長 )
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( 三 ) 中立派ト目サルヽ一派

井上幾太郎 ( 大將 軍事參議官 )
 林 仙之 ?
林第一師團長
若山第三師團長
坂本第六師團長

荒蒔義勝 第九師團長
厚東第十師団團団長
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西尾第四部長
松浦人事局長
畑砲兵監
吉岡騎兵監
杉原工兵監
岸本造兵長官
牛島 満 ?
牛島大學校長
稲垣士官學校長
大谷歩兵學校長
井上重砲兵學校長
上村工兵學校長
飯田自動車學校長
 大尉時代
澁谷伊之彦 戸山學校長
山田通信學校長
松木第十四師斷長
広瀬所沢飛行學校長
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現代史資料4
国家主義運動1
から