上砂理佳のうぐいす日記

「夏への扉」展では暑い中、たくさんの方にお越しいただき誠にありがとうございました!★

アンと友達~カナダの猫~

2015-02-25 | うぐいすとお仕事

 銅版画「アンと友達 ~カナダの猫~」エディション100 2015

2015年春の新作版画第一弾は、「アンと友達」というタイトルです。
「世界をめぐる猫」のシリーズのひとつで、今回は「カナダの猫」。
ローマ、ヴェネツィア、フランス…ときたので、またヨーロッパかな?と思いきや、なぜかカナダに飛びました(笑)。
年末に赤毛のアンの本をパラパラ見ていて、
「そうだ!カナダと言えば赤毛のアン!」
「プリンス・エドワード島!」
おまけに紅白歌合戦が「花子とアン」押しまくり~だったので、多少その影響もあるかも…いやないか。
「花子とアン」は見ていたのですが、あれはまるで「花子と蓮さま」でしたね~。「アンとダイアナ」みたいな展開を予測していたので、ちょっと意外でした。でも面白かった!

「アンはリンゴが大好き」ということで、最初はりんごの白い花とかアップルパイとか、果ては海をバックにしたグリーン・ゲイブルスとか描いてたのですが、どうにもイメージが定まらず。
そこで「“りんごの家”を、アンの夢の家にしよう」と思い立ちました。
家にはギルバートが待っていて…りんごの木陰にはアンと友達がいて、マシュウとマリラも。
「アンと幸せ」のイメージを詰め込むことにしました。

奥田実紀さんという作家さんの「赤毛のアン A to Z」という本があるのですが、イラストと写真も素敵ですーごいボリュームがあります。→奥田さんのブログより
彼女と浜松のページワンギャラリーを通じて知り合うこととなり、大阪で「赤毛のアン展」を開催された時は、少し関わらせてもらいました。
奥田さんは「赤毛のアン作家」さんと言っていい?ぐらい、著名な研究家。
本も沢山沢山あって…私も何冊か持ってますが濃度がすごい!

「赤毛のアン A to Z」の中に、作者モンゴメリからファンの少女に送った手紙の記述がありました。
「赤毛のアンは実在の人物をモデルにしているのですか?」という少女の問いに、モンゴメリは、「残念ながらアンは実在の人物ではありません。でも、もしあなたの心の中にアンが生きていたら、そのことの方がよっぽど大事ではないでしょうか?」と返事を送ったということです。
版画の中にも、その言葉をちょこっと入れさせてもらいました。
なんかそれは、とても大事なことに思えるんです。
アンの魅力、生きる原動力は、「妄想力」。
無いものを嘆くのではなく、今持っているものを輝かせる「夢みる力」みたいなもん?
そんな思いも、版画にこめました。
色は、けばけばしくない赤とセピアで、「長靴をはいた猫」同様、アンティークな絵本のテイストを意識しました。線描を細かくしたのも、「アンティーク感」のため。
ページワンさんで発売始まってます★
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ヒヤシンスと中国★ | トップ | 今年の雛祭り★ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿