上砂理佳のうぐいす日記

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pure accordion★

2015-02-07 | うぐいすよもやま日記
coba(コバ)さんのアルバム「ピュア・アコーディオン」の解説はなかなか興味深いのです。
昔、アコーディオンといえば、のど自慢の伴奏とか漫才とか、「余興」のイメージがついてまわりました。または子供が学校で習うものとか。
そんな社会的地位の低いアコーディオンを、高みへとグッと押し上げるべく、若き日のコバさんは自分に「禁じ手」を課しました。アコーディオン奏者として「これはやらない」と決めることです。

「禁じ手」を決めたことで、仕事が無かったり、ありとあらゆる苦汁を舐めたようです。
が、その甲斐もあり今は「アコーディオンって素晴らしい楽器だね」という認識が、社会に定着しました。
コバさん以外にも、若い有能な演奏家が次々と日本から誕生しましたが、先駆的存在のコバさんの影響も大きかったことでしょう。

私も初めてコバさんの演奏を聴いた時、ぶっ飛んじゃいました!テレビでしたが。
アコーディオン一つで、こんな世界が作り出せるんだ!なんなんすか、これ!?このヘビメタ並みの迫力。
平和でのんきな音色のはずのアコーディオンが、まるで爆撃の如く胸にドスンドスン来るのです。弾き方でこうも変わるなんて。叫ぶような歌うような。
コバさんは、「アコーディオンは、心臓に最も近いところで奏でる楽器なんだ」と語ってました。
あの、「胸に来る」感は、「心臓に最も近い」そこから生じるのかな。とにかく痺れました。強烈でした。

そんなコバさんですが、アルバム35枚目にして「禁じ手を解く」ことにした、という。禁じ手が必要ない時代になった。いわば「時代がコバさんに追い付いた」。
この「ピュア・アコーディオン」は、アコーディオンのみの演奏です。他の楽器は一切入ってません。
「独奏はしない」というのも、「禁じ手」の一つだったそうです。

さて「覚悟して聞いてね」と、まるで「念書」並みのライナーノーツなんで、かなりビビって覚悟して聞いたら、ちょっと拍子抜けでした(笑)。
平和でのんきな、ひと昔前のアコーディオンのイメージを感じました。のどかな横丁のおじさんが、気ままに弾くアコーディオン。
「コバさんは35枚費やして、この境地にたどり着いたのかなー?」それにしては軽いよ…そう思わざるを得ませんでした。

いやでもこれは、私の「聞く感性」に問題ありかな。もうちょい違うシチュエーションで聞いてみようかな(今、大体仕事しながら聞いてるので)。
芸術は、受け手の感性とも響き合わないと、大きな感動も生まれないのですよね。
やっぱりライブじゃないと本当の良さは味わえないかな…そんな事も感じているので、まだまだ私にとっては探求の余地あり?のコバさんです。
でも、おなじみ「リベルタンゴ」と、「コイゴコロ」っていう曲は、かなり好き!リピートリピート★
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