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心に映りゆくよしなしごと書きとめどころ

初夏の夕餉はやはりさっぱりしたものがいい。

2013-06-22 14:16:45 | よしなしごと
 あまり料理の話をしたことはないのですが、外食ではなく、ある日の我が家の夕餉を紹介しましょう。

        

 久々に鮎の踊り串をうちました。
 やはり腕が衰えたようですね。
 手前のはまあまあですが、向こう側のはもう少し背が丸く、尻尾が跳ね上がったようにうたなければいけません。
 アジなどは普通、裏側の目から差し始め、そのほうが頭が上がり形が整いやすいのですが、鮎の場合それをするとそこから油が滴り、それに火がつくとぼっと燃えてその煤が汚れとなってしまうので、ご覧のように口から刺します。
 あ、それから、アジなどは裏側で一度串を体の外に出して刺すので身体のそりをうたせやすいのですが、鮎の場合は口から出口まで、一度も魚体の外に串を出しません。それだけに余計難しいのです。
 理由はやはり油の落ちとそれによる燃えを防ぐためです。

 なお、この鮎は養殖物です。この時期、天然物はまだこんなに大きくはありませんし、普通、スーパーなどには出ません。

        

 焼きあがったところです。
 家庭用のグリルは便利ですが返しがききません。
 業務用の火で焼いていたときは、俗にいう表四分・裏六分で焼いていました。
 そのほうが見た目にもよく、火がしっかり通るからです。

        

 左の煮物ですが、クズみょうがのようなものをどっさり買ったので、薬味などでは使い切れないと思い、かまぼこと一緒にあっさりと煮てみました。
 これがお互いに味のじゃまをすることなくとても相性がいいのです。
 相手にかまぼこを選んだのが良かったのでしょう。これがハンペンや竹輪ではあっさりしたバランスが崩れるように思います。
 見た目はあまり良くありませんがヒット作です。
 右の十六ささげはまさに旬の味ですね。

        

 焼きナスはグリルの指示を無視して強火で焼き上げました。
 やはり、焼き目がつかないと見た目にも、そして味にも締まりが出ないからです。

 きゅうりのぬか漬けは写真に撮るのを忘れました。

 以上のメニューをまとめると以下のようです。

 十六ささげ おひたし おろし生姜添え  カツオ出汁味醂醤油
 みょうがとかまぼこのあっさり煮
 焼きなす おろし生姜添え
 鮎 塩焼き 沖縄産ポン酢添え*
 きゅうりのぬか漬け(自家製)

 こんな料理ですから、合わせるのはやはり日本酒でしょうね。
 大阪の人からもらったまさに極上のお酒**もあるのですが、ここは前に買った越乃寒梅の吟醸酒を冷でいただくことにしました。

 日本料理はやはり旬を味わうのが一番ですね。
 上のメニューで、かまぼこ以外はいずれも今の時期のものです。

 いじましくなりますが、一人あたりの原価は350円前後です。
 野菜類が農協での購入のため特に安いのです。


鮎の塩焼きというと普通、蓼酢(「蓼食う虫も好き好き」のあの蓼です)を使いますが、今回は沖縄の方からいただいた柑橘類の芳香がするあまり酸っぱくないポン酢を使いました。これがまた良く合うのです。

**大阪の方からいただいた「奇跡の酒」のことですが、まだ開栓せず冷暗所に保存中です。開けた際は必ずレポートします。
コメント (4)
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