福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

「音」

2006年08月01日 | 過去のBLOG記事

今日は、映像の中で使うべき「音」入れをしました。



最初の予定では無かったのですが、急遽私が入れたいと言い出しはじめ、実際に録る事にしました。
「音」とは、私が切り絵をしている時の「紙に刃を入れている時の音」です。



4年前、テレビの取材の際にちらっと録った事はあるのですが、今回は本格的に録りました。
このブログでも書いているように、スタッフが少人数のため、できる限り自分たちでやっています。


最初はSTUDIO4℃のミーティング室で、4℃所有のカメラについてるマイクで録音しました。
録音者はCG担当の廣田さんです。やはり空調などの音が入ってしまいましたが、
後でそれは修正できるということでひとまず終えました。


hukui1301

本業はCG担当の廣田さん。今回は初の音声さんになりました。



hukui1302

作業中。風景はなかなか細かくて思うように進みません。


録音後、また4℃の部屋で切り絵作業をしていました。
すると、4℃の入っているビルの地下に
音楽用の貸しスタジオがあるということに気づいた制作の山田さんの発案で、
そこで録音をすることになりました。
4℃さんのようなアニメ制作会社は、通常は効果音専門のSEさんに業者発注しているので、
この地下にある音楽スタジオは使った事がなく、今回はじめて 使ってみることになりました。
山田さんが急遽会員登録してくれました。



カッター板、紙、カッターを持ち込み、本当の防音室と本格的な録音機で録りました。
といっても、ここもミュージシャン達が使う音楽スタジオで、
今回のような小さい音を録音するところではないので、
スタジオマンの方々も初の試みで色々試行錯誤してくださいました。
おかげで、満足のいく音を録る事ができました。機転をきかせてくれた山田さんにも感謝です。
ありがとうございます。さすが制作!という感じです(笑)。



普段切っている音に集中した事がないので私としてもおもしろい経験でした。
聞いている廣田さんは「結構切っている時って力が入っているんだな」と思ったそうです。
無意識ですが、力が入っているんだと思います。
カッターの音でも、勢いのある音、円を切っている時の音など様々でした。
それこそ「音楽」でした。切っている時に私がトランス状態に入っていると思ったらしく、
廣田さんがなかなか「ストップ」をかけなかったので、紙を切る所がなくなったところで終わりにしました。
実際に使う音は本当にちょびっとの予定です。



今回録音した音が効果的に使えればと思います。
楽しみです。