寒空の下、ちょっくら姫路(ふたたび)

12月29日、月曜日。晴れ。 
 今日の風は思いの外ほんのりやわらかい…と思いきや、それは昼間のいっときであった。  
 年が改まることにこれと言って思い入れもないので、年末といえども忙しくない年末を過ごしています…。世の中の人々は大抵、当り前のように忙しげに見えますが。ううむ。  

 逃したくない映画がありましたので、昨日はだーさんとは別行動で観に行ってきました。「ピアノチューナー・オブ・アースクエイク」です。クエイ兄弟の作品。原案となった作品は、ボルヘスが“完璧な小説”と呼んだ『モレルの発明』と、『ロクソ・クルス』…と知れば、観たくて観たくてうずうず。これが観ないでおれますか…!   
 どこまでも邪な映像美に、酔い痴れました。背徳に縁取られた耽美とデカダンス…! ストーリーの細部に拘泥してしまうとなかなか堪能出来ない内容かも知れませんが、私には大変大変好みな映画でした。そして初めて訪れた大阪の小さなシアターは、とても素敵でした。また利用したいです。

 で。
 昨日別行動だっただーさんは、お昼ご飯に一人でニンニクをたんもり摂取したとのことで、昨夜からそれはそれは臭うことと言ったら…!(あたし、リビングで寝ましたよ)。今日もそれが抜けてなくて、隣の私は切なかったです。しかしニンニクって、あんなに臭っちゃうものですか…。 
 そんな今日は、およそ一年振りにぶらりと姫路まで。JRで30分ほどでしょうか。読みかけの本を開きつつ、うつらうつら。明石あたりの穏やかに平らな海を眺めつつ、またうつらうつら…。

 駅に着いたらまずはもちろん、お約束のえきそばをいただきました。前回はこちらです。
 私はやっぱり天ぷらそば。だーさんはきつねの大盛り。

 えきそばで多少は温まりましたものの、お城方面へ向かう道々寒くて寒くて、寒がりな私は体が冷えきってしまいました。しかも!あてにしていたお店が休みだったので、姫路名物のおでんにありつけず、やむなく駅へとひき返す私たち…。最後の頼みの綱は、駅周辺のお店。 

 ぶらぶら歩くことしばし、ありましたありました。姫路駅構内のチョイ呑みな感じのお店ですが、姫路おでんの貼り紙がありましたので、ふらりと吸いこまれました。小柄な女性が切り盛りする小さなお店。 

 まずは熱燗におでん。
 しょうが醤油の姫路おでんですよー。ほかほか温まります。他にコンニャクや大根、ごぼう天もいただきました。

 常連らしきオジサンたちに挟まれて、〆さばやらイカの塩辛の石焼きも。
 塩辛の石焼き、意外な美味しさでした。香ばしくなって旨味が増すみたい。
 姫路おでんは、「観光客相手じゃなくて、地元の人たちが利用しているお店で食べてみたい」という私の希望が、思いがけなく通ったのでした。ほかほかー。

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コメント
 
 
 
Unknown (nadja.)
2009-01-05 20:59:04
はじめまして。
いつもいつも
すてきな本読んでらっしゃるなあ、
おいしそうだなあ、と画面のこちら側で指をくわえて拝見しています。
わたしは大阪に住んでいますのでいろいろ参考にさせていただいています。
「ピアノチューナー・オブ・アースクエイク」、あやうく見逃すところでした!
エントリを拝見して大急ぎで上映日を確認しました。
おかげさまで間に合いそうです。
『モレルの発明』、大好きな一冊です。

またちょくちょくお邪魔させていただきますね。
 
 
 
Unknown (りなっこ)
2009-01-10 19:49:32
nadja.さん、はじめまして(素敵なHNですねー)。コメントをありがとうございます。
大阪に住んでいらっしゃるのですか。
「ピアノチューナー・オブ・アースクエイク」は、今月は夜のみの上映だったかと思いますが、間に合ってよかったです。もうご覧になられましたでしょうか?
私は念願の「ロクス・ソルス」を読んだばかりですが、「モレルの発明」も読まなくっちゃ。

>またちょくちょくお邪魔させていただきますね。
わあ、嬉しいです。こちらこそよろしくお願いします♪


 
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