10月6日

 レオ・ペルッツ/垂野創一郎訳『どこに転がっていくの、林檎ちゃん』を再読した。  
 
 流石、面白かった(ペルッツ再読3冊目)。
 レオ・ペルッツといえばどっぷり幻想文学のイメージだが、この作品はその点では趣が違う。ただ、ロシアの捕虜収容所からやっと解放された主人公が、復讐の念へと自らを駆り立ててひたすら転がっていく(そも内戦中のロシアへ舞い戻るのが狂ってる)のは、かなり尋常ではない。
 それに復讐とは言うものの、あくまでも決闘という形式に拘っているところにドン・キホーテ味が溢れていて、ヴィトーリンまだ若いのに…などと思った。そんな皮肉がレオ・ペルッツらしくて好きだ。






 おはよございます。鶏そぼろと紅生姜のおにぎり。 #OnigiriAction 青空ごはん部
 

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