2月12日

 @rinakko
 【辺境図書館/皆川 博子】
 
 再読。





 @rinakko
 『文庫版 塚本邦雄全歌集』、少しずつ読み進めることにしたものの、1頁1頁が濃ゆすぎて(8首も並んでるとか)行きつ戻りつ全然進まない。

 黒蝶の翅のかなたに湛へたる冷やけき喪の湖(うみ)を信じき

 アルカリの湖底に生(あ)れて貝類はきりきりと死の螺旋に巻かれ

  ──『水葬物語』

 @rinakko

 少女婚期にむかへり街の突風に蒼き蝙蝠傘を盾とし

 遺作展無名のままの小さき絵の向日葵背後(うしろ)真紅に塗りて

 少年発熱して去りしかば初夏(はつなつ)の地に昏れてゆく砂絵の麒麟

  ──『装飾楽句(カデンツア)』

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )