バイオの故里から

バイオ塾主宰・Dr.Kawanoの日々、収集している情報(DB原稿)をバイオ塾メンバー向けて公開しています。

新規脱ユビキチン化酵素(USP17)と相互作用する新規蛋白質CREG2

2007年08月20日 | 生命科学 生物誌
研究者 國田 竜太
 所属: 科学技術振興事業団 国際共同研究事業 神経遺伝子プロジェクト

報告概要 脳内におけるアンチセンス鎖の転写を司るプロモ一夕配列が,本メガサテライト上に存在することを確認した。その部位は,センス鎖のプロモータ付近にマップされ,2箇所以上のプロモータ配列の存在が示唆された。次にUSP17と相互作用をするタンパク質の検索を,ヒト脳のcDNA libraryに対して行いCofactorC,KIAA0058,HOK-2l,interferon regulatory factor-6,Creg2などのcDNAを得た。Creg2は290アミノ酸残基からなる新規のタンパク質をコードしており,発現臓器の解析により高い脳特異的発現を示し,リンビックシステムを構成する部位で強く発現していた。ヒトとマウスのCreg2タンパク質は約83%の同一性を示し,マウスのCreg2遺伝子も脳において強く転写されていた。次にCreg2と相互作用をするタンパク質の検索によりmale specific lethal-3と新規遺伝子protein kinase C interacting protein relatedの2種のcDNAを得た。 J-Store >> 研究報告コード R013000049

サイクリン依存性キナーゼ阻害による神経細胞死抑制

2007年08月20日 | 細胞と再生医療
研究者 大須賀 等
 所属: 科学技術振興事業団 国際共同研究事業 神経遺伝子プロジェクト
大須賀 幸子 Fuhu Wang Matthew J. Hogan Ruth S. Slack Antoine M. Hakim  所属: オタワ大学医学部
Raouf Fetni 池田 穣衛
 所属: 科学技術振興事業団 国際共同研究事業 神経遺伝子プロジェクト
David S. Park
 所属: オタワ大学医学部脳科学研究所

報告概要 虚血性脳障害時に神経細胞において種々の細胞周期マーカーが陽性になり,それらの細胞においてアポトーシスが観察された。特にG1/S移行期で陽性となるフォスフォリレーテッドRB蛋白とサイクリンD陽性細胞において,アポトーシスが生じていた。この知見をもとにサイクリン依存性キナーゼ(CDK)を阻害することにより,虚血性脳障害が低減できるのではないかと考え,CDK阻害剤であるフラボピリドールを投与し検討したところ,有意にアポトーシスマーカー陽性細胞が減少し,中脳動脈閉塞モデルにおいて梗塞巣の範囲も縮小することが確認された。終生細胞分裂しないと考えられていた神経細胞において,致死性刺激に反応し細胞周期が再び回りだすことがアポトーシスを引き起こす一つの引き金になることが示され,それを抑制することで神経細胞死をも抑制できることが示された。従って,虚血性脳神経細胞死の抑制,治療の新たな標的としてCDK阻害剤が重要となりうることが示唆された。 J-Store >> 研究報告コード R013000050

新しいポリヌクレオチド-多糖3重らせんの形成とその遺伝子伝達物への応用

2007年08月20日 | 生命科学 生物誌
報告名称 研究者 櫻井 和朗
 所属: 科学技術振興事業団 さきがけ研究21
新海 征治
 所属: 科学技術振興事業団 国際共同研究事業 分子転写プロジェクト

報告概要 シゾフィランはβ(1→3)-グルカン類に属する多糖類で,免疫系に活性を持つことが知られている。我々は,シゾフィランは1本鎖のポリヌクレオチドを持つ化学量論的巨大分子の複合体であることを見出した。会合に伴い,ポリヌクレオチドの円二色性は急速に変化した(図1)。化学量論的研究により,2本のシゾフィラン鎖と1本のポリヌクレオチド鎖が3重らせんを形成することが示唆された。X線結晶分析と分子力学により,この複合体が3重らせんを形成することが証明された。この複合体は分子中のポリヌクレオチド鎖がリボヌクレアーゼにより加水分解されることから守っていることが分かった。最近の研究で我々は,生物学的アッセイ系を用いてシゾフィランを新しい遺伝子の伝達物質として応用可能であることを証明した(図2)。 J-Store >> 研究報告コード R013000056

S-アデノシルメチオニンの安定剤及び安定化方法

2007年08月20日 | ファインケミカル 中間体
出願番号 : 特許出願2006-16595 出願日 : 2006年1月25日
公開番号 : 特許公開2007-197346 公開日 : 2007年8月9日
出願人 : 独立行政法人酒類総合研究所 発明者 : 家藤 治幸 外3名

発明の名称 : S-アデノシルメチオニンの安定剤及び安定化方法

【課題】S-アデノシルメチオニン(SAM)を安定化させる効果を有する物質を含有する安定化剤及び該物質を用いた安定化方法を提供すること。
【解決手段】S-アデノシルメチオニンの安定剤は、リン酸化合物を有効成分として含有する。S-アデノシルメチオニンの安定化方法は、S-アデノシルメチオニンにリン酸化合物を添加することを含む。
【効果】従来の方法よりも長期間にわたって効果的にSAMを安定化させることができる安定剤及び安定化方法が提供された。

魚類用のイリドウイルス感染症ワクチンと診断剤並びにこれ等の製法

2007年08月20日 | 創薬 生化学 薬理学
出願番号 : 特許出願2007-60993 出願日 : 2007年3月9日
公開番号 : 特許公開2007-197454 公開日 : 2007年8月9日
出願人 : 独立行政法人水産総合研究センター 外1名 発明者 : 中島 員洋 外9名

発明の名称 : 魚類用のイリドウイルス感染症ワクチンと診断剤並びにこれ等の製法

【課題】マダイ,スズキ,ブリ等の魚類イリドウイルス感染症の病原体ウイルスとその継代株、かかる感染症の予防に有効なワクチン、また、簡便な早期診断等に有用な診断剤、イリドウイルス抗原の製法と精製法の提供。
【解決手段】イリドウイルス感染症の病魚から分離したイリドウイルスを該ウイルス感受性の魚体内で継代し、さらに該ウイルス感受性の魚体内又は細胞培養からなる宿主群から選ばれる1種以上の宿主に継代することにより得られるイリドウイルス株を、不活化剤(例えば、ホルマリン)で不活化することにより調製される不活化抗原を含有する不活化イリドウイルス感染症ワクチン。

ウリ類ホモプシス根腐病菌を同定または検出のためのプライマーセット

2007年08月20日 | 菌類 細菌
出願番号 : 特許出願2006-28513 出願日 : 2006年2月6日
公開番号 : 特許公開2007-202529 公開日 : 2007年8月16日
出願人 : 国立大学法人 千葉大学 発明者 : 宍戸 雅宏 外2名

発明の名称 : ウリ類ホモプシス根腐病菌を同定または検出のためのプライマーセットならびに該プライマーセットを用いた菌体または作物あるいは土壌から、ウリ類ホモプシス根腐病菌を同定または検出する方法

【課題】ウリ科作物の土壌病原糸状菌であるホモプシス・スクレロチオイデスを特異的に検出する方法を提供する。
【解決手段】ホモプシス・スクレロチオイデスのrDNA遺伝子群のITS領域の塩基配列のうち、ホモプシス・スクレロチオイデスに特異的な領域の塩基配列に対応したプライマーを用いて、被検対象の微生物の染色体DNAを鋳型とするPCR反応を行うことによって、ホモプシス・スクレロチオイデスの同定または検出を行う。

組み換えタンパク質の製造のための微生物菌株

2007年08月20日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
出願番号 : 特許出願2007-24736 出願日 : 2007年2月2日
公開番号 : 特許公開2007-202559 公開日 : 2007年8月16日
出願人 : コンゾルテイウム フユール エレクトロケミツシエ インヅストリー ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 発明者 : ズザンネ レオンハルツベルガー 外1名

発明の名称 : 組み換えタンパク質の製造のための微生物菌株

【課題】組み換えタンパク質の製造を容易にする微生物菌株を提供する。
【解決手段】組み換えタンパク質をコードする遺伝子と、プロテアーゼではない宿主タンパク質をコードする突然変異された遺伝子とを有する微生物菌株であって、その組み換えタンパク質を発酵中に分泌し、かつ宿主タンパク質をコードする突然変異された遺伝子が、その突然変異された遺伝子の基礎となる野生型遺伝子と比較して、宿主タンパク質の低減された発現をもたらすように突然変異されていることを特徴とする微生物菌株によって解決される。

代謝経路タンパク質をコードするコリネバクテリウム-グルタミカム遺伝子

2007年08月20日 | BioTech生物工学 遺伝子工学
出願番号 : 特許出願2007-123785 出願日 : 2007年5月8日
公開番号 : 特許公開2007-202566 公開日 : 2007年8月16日
出願人 : ビーエーエスエフ アクチェンゲゼルシャフト 発明者 : ポムペユス,マルクス 外4名

発明の名称 : 代謝経路タンパク質をコードするコリネバクテリウム-グルタミカム遺伝子

【課題】さまざまな用途を有する、新規な細菌核酸分子を提供する。
【解決手段】単離された核酸分子、指示されたMP核酸であって、コリネバクテリウム-グルタミカム由来の新規MPタンパク質をフードするものが記載されている。本発明は、アンチセンス核酸分子、MP核酸分子を含む組み換え発現ベクター、および発現ベクターが導入される宿主細胞も提供する。本発明はさらに単離されたMPタンパク質、突然変異させられたMPタンパク質、融合タンパク質、抗原性ペプチド、およびC.グルタミカムからの、この生物のMP遺伝子の遺伝子操作に基づく所望の化合物の製造を改善するための方法を提供する。

マトリックスメタロプロテアーゼ-9及びエンドセリン-1の産生抑制剤

2007年08月20日 | 創薬 生化学 薬理学
出願番号 : 特許出願2006-22779 出願日 : 2006年1月31日
公開番号 : 特許公開2007-204396 公開日 : 2007年8月16日
出願人 : ピアス株式会社 発明者 : 萬本 詩理 外3名

発明の名称 : マトリックスメタロプロテアーゼ-9及びエンドセリン-1の産生抑制剤、並びにその産生抑制剤を配合した炎症後色素沈着の予防・改善剤、化粧料

【課題】炎症後色素沈着の優れた予防・改善作用を有する炎症後色素沈着の予防・改善剤、及びそのような予防・改善剤を配合した化粧料、医薬部外品、医薬品を提供することを課題とする。
【解決手段】アルテロモナス属微生物の抽出物若しくは発酵生成物、又はアファニゾメノン属微生物抽出物の少なくともいずれかを含有することを特徴とする。

ビカルタミドおよびそのアナログの製造方法

2007年08月20日 | ファインケミカル 中間体

出願番号 : 特許出願2006-24988 出願日 : 2006年2月1日
公開番号 : 特許公開2007-204421 公開日 : 2007年8月16日
出願人 : 長瀬産業株式会社     発明者 : 須貝 威 外2名

【課題】前立腺肥大治療薬(抗男性ホルモン剤)またはその他の医薬品中間体として有用な、ビカルタミドまたはそのアナログをラセミ体または光学活性体の形態で効率良く製造し得る方法を提供する。
【解決手段】式(II)と、式(III)


で表される化合物とを 溶媒中で反応させることにより行われる。これにより、効率良くビカルタミドまたはそのアナログを得ることができる。
得られたビカルタミドまたはそのアナログは、例えば、前立腺肥大治療薬(抗男性ホルモン剤)またはその他の医薬品中間体として有用である。