安倍晋三さん、以前に“部下運”に恵まれない人だと思ってここで書いたことがありますが、それプラス勝負運、なかんずく政治家に必須の“選挙運”も弱めな人らしいなぁ。
地方遊説で街宣車上に立てば結構、聴衆集めるし応援の声もかかるし、まだまだいける、閣僚の失言や年金問題の失点ぐらいは安倍さんの人気で巻き返せると選対本部は見ていたようだけど、こういうミーハー的な“人気運”とは別に、1票を争う勝ち負けには弱い人って、本人の能力努力とは別に、居るもんなんですよねぇ。
学生時代、クラスに1人ぐらい、“全然賢そうじゃないし勉強嫌いで遊んでばかりなのに試験となるとそこそこの成績をとって、もっと上位の人が軒並み落ちた高ランクの学校にも受かっちゃった”ってヤツがいたと思います。こういうヤツは“試験運”という名の勝負運が強いのです。
もちろん、真逆の人もいますね。本人もご両親も担任も「頭いい」をもって任じていたのに、ずっと下ランクの学校しか受からなくて、それを悔やんで性格も悪いほうに変わっちゃったり。
こんな例は他にもあります。
健康運はない(病気がち・事故や怪我が絶えない)のに病院運、医者運が強い(偶然かかった医師が屈指の名医で難手術成功、病院で世話になった美人ナースと結婚)とか、異性運は弱い(どこ行って何してもモテない)けど結婚運、家庭運は抜群(あきらめた頃に見合い話が持ち込まれ、ブサだが身体強健な相手と子だくさん)、あるいは配偶者運は悪い(生活力なくDV)が子供運に恵まれている(全員大出世し親を大切にする嫁が来る)など。
昨年引退したプロ野球の新庄剛志選手がメジャーリーグ挑戦で「宇宙人NYへ行く」の見出しがスポーツ紙に躍った頃、雑誌『婦人公論』の占いページを当時(最近読んでないので、いまは?)担当されていた占星術の銭天牛Jr.さんが「野球は全然知らないが、あまりに騒がれているのでこの人の生年月日と出生地を調べホロスコープを作ってみたら、財運(年俸)や勝負運(プロアスリートとしての成績や記録)、異性運(ゴシップとか)の波とは別に“人気運だけは一生ある”人だとわかって、なるほどと思った」と書いておられました。
安倍さんも、9月改造内閣で“これからが正念場”と見られ、ご本人も周囲もそう言い張っているけれど、“人気運はあるけど勝負運はない”人をトップに戴いて延々引っ張っている国自体どうなんだ、という話ではあります。
何だかんだで10ヶ月。近いうち潮時は来るでしょうね。
『金色の翼』第22話。
修子の結婚前の前身が旅行添乗員。これは、迫田ならずともウソ臭いと思っちゃうね。義務教育中に両親を失って辛酸を舐めた女性の就く職業として(イメージが)きれい過ぎ、知的過ぎる。
かと言って迫田が示唆する“いかがわしい店のダンサー”っちゅうのもにわかには信じがたい。ブラジルってサンバの国、カーニバルの国じゃないですか。褐色の弾丸!ミサイル!トマホーク!みたいな、ボンキュッボンな女性が闊歩する中で、修子さんのような、美人だけどいかにもか細い人が腰振ったところで、どんだけ訴求力あったのか。
日系人も多いから、柳腰のニーズも根強かった、ってことなのか。
「物事は見る角度を変えるだけでがらりと違ってくる」と迫田が不気味に言い置いた言葉を思い出して、本当にコップを傾けたりひねったりして見てる槙が哀れ。病(やまい)膏肓。重体。「オマエはすでに死んでいる」(>『北斗の拳』)状態。
迫田弁護士、今日はほかにも「女性は両手両足縛られていても、涙と笑顔で男を騙す」、昨日は「結婚は愛の掛け算であると同時に、財産の割り算である」ってのもあった。こういう、アフォリズム(箴言)のような、文学作品から摂取したらしきフレーズをバンバン台詞に入れられるキャラって、脚本家さん、書いてて楽しいだろうな。
昨年の『美しい罠』ではレイ(剣幸さん)がもっぱら名フレーズ担当でしたが、今作は同じ剣さん扮するセツに、修子もときどき加わって、この手の“お文学”台詞出る出る。
そういう書き方に淫されると、視聴者としては「気取り過ぎ」「生煮え」とちょっと鼻白む。いま程度なら、まぁ、まだ許容範囲かな。
それにしても、迫田が槙に「修子未亡人は怪しいですよ」と盛んに吹き込む意図が不明。迫田は顧問として雇ってくれていた故・日ノ原氏亡き後、氏の一族、修子に全財産を相続されたくない連中の依頼で来ていると思われるので、槙が警戒して修子と距離を置くよりは、どんどん間違いをしでかしてくれたほうが都合がいいんじゃないかと思うんですけどね。