イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

晩春と初夏をジャンプ   

2019-05-29 13:41:49 | 四季折々

 元号が“令和”にあらたまり、もうすぐ一か月。早いものです。

 4月最終週週末からの官製十連休で、病院や商業施設や金融関係がどれだけ混乱するかと思ったら、意外と何事もなく、休めた人は休めた期間なりに遠出したり近出したりして楽しんだようです。日本以外の海外相場大暴落or大暴騰で日本だけ置き去りなんてこともなかったし、今後の働き方改革の流れにおいても、いい成功体験になったのではないでしょうか。

 普通の祝日と振替休日で三連休になるところがたまたま四連休になったりすると、それだけでなんだか逆にオタオタしちゃいますが、なに、休んじまえばどうにかなるものなのだ。十連休だってビクともしなかった(のか?)んだから。公的機関も生産現場も流通も、これからは五日や六日、大手を振って、涼しい顔して平気で休め・・・るところまでは、まだいかないか。月河も2~3時間ずつ合間を縫って人の休みの穴埋めしたりされたりして、ぶっとくブチ抜きで10日なーんにも仕事しないというわけにはさすがにいきませんでした。

 いい年齢になると、のんびりゆったりできる喜びより、休み明けの休みボケが怖いということもあります。

 それにしても御代があらたまったわけだから、何かしらの非日常、天変地異は起きないかとひそかにヒヤヒヤしていたら、当地ではとりあえず、五月とは思えないを通り越して、東南アジア方面からの観光客さんから「涼しい国だと聞いたのに!」「一年で一番快適なシーズンだって言うから来たのに、カネ返せ!」とクレームつきそうなバカみたいな猛暑が三日ほど続きました。が、大雨や突風はなく、それのみで終わりそうです。まだ学校の制服が冬服なんですが。

 先取りで5月に暑くなった分、7月・8月が9月・10月みたいに、暑さを素通りして“秋化”してしまいませんように。

 

                対岸に草丈高し夏立ちぬ

                聖五月名もなき花の散り敷きて

                リラ咲けば灯りなき夜もかほりけり        たびと 

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御退位そしてご即位 ~元号のゲンは元気の元~

2019-05-02 15:37:43 | ニュース

 「やっぴ~☆ Kくん(*^^*)お勉強がんばってる?

まーたんは昨日グランパの御退位、今日はナル伯父様の御即位で

ごあいさつに行ってきたよー!(^^)!

カコりんも一緒 イェイ(^_-)-☆」

 

 ・・フィクションとはいえ疲れるわこんな文体。手探りだし。

 ・・・・ご婚約延期中のプリンセスがこんなローブモンタント自撮り付きメールをNYに送ったりは、まさか、よもや、万々が一にもしてないと思いますが、元号とともに天皇陛下、皇后陛下の代替わりも無事完了しました。

 御退位→日付&元号の変わり目時間帯は雨だったのに、1日、御即位の儀式準備で、皇族方の車列が先導される頃には日差しが戻り、新緑の中をしずしずと進むぴかぴかのセンチュリー。

 花見客の喧騒が一段落し、梅雨はまだ来ない猛暑でもない、もちろんゲリラ豪雨も台風も来ない、東京の仲春から晩春、若葉香る最高の時季に、新しい御代が始まるという絶妙の門出セッティングだったではありませんか。「新元号発表が四月一日で、一か月後の五月一日に改元」というスケジュール、当初は各方面から、遅いの早いの、いや同時じゃなきゃおかしいだの、いろいろ文句も出ましたが、日本の、特に東京の気象カレンダー的には、期せずして最高にして唯一無二のタイミングになりました。

 何が良かったと言って、先代の天皇陛下、このほど上皇陛下になられましたが、今上天皇としての最後の日の、最後の時間にお元気でご自身の足で登壇されて、ご自身の肉声で思うところを述べられ、一貫した国民への敬意と信頼、国内外にあまねき平和の祈念をお言葉にしてくださって、生放送で全国に伝えられるというのは素晴らしかったですね。あぁ陛下はこれがやりたくて生前退位の御意思を表明されたのかなぁ・・と、TVで見ていて思いましたよ。自分の実親と近接の世代でもあり、心から「ゆっくり休んでくださいね」と退出をお見送りしたい気持ちになりました。八十代中盤過ぎてから、思考も行動もクリアでスムーズな姿で公的な場所に、胸を張って登場し発言できる月日というのは、若いときには想像もつかないくらい貴重な時間なのです。今日はあっても、明日はないかもしれない。来週何曜日は大丈夫と思っていても、次の週の同じ曜日にはそうでないかもしれない。自分が大丈夫と思っても、見る人声を聞く人はそう思わないかもしれない。思わなくても思わないと言ってくれないかもしれない。いまできる、いま大丈夫、これが宝石のように貴重なのです。

 しかも長年同じ道を連れ添って歩んでこられた美智子上皇后陛下もお元気でお美しい。お二人とも目に凛と輝きがある。貴重の二乗です。

 こういう十全に満ち足りた八十代ご夫妻、高齢化日本の当節、結構いそうで、意外といないですよ。もちろんこの先も末長くそうあってほしいですが、曇りのない、痛々しさのないお姿でお二方揃って国民の前にお出ましになる事ができる機会を、「今だからこそ」とタイムリーにとらえた、まさに“国民に寄り添う”、国民の期待と思いをリアルに体感している陛下だからこそのナイスご判断だったと思います。

 “天皇は終身在位”が規定されたのは明治以降だそうですが、もし叶う事なら昭和天皇にもこういう場面があったらな・・と思いました。ご本人は、先代大正天皇の代に摂政をつとめられたこともあり、「天皇は死ぬまで天皇」を受け入れられていたと思いますが、もしご自身の忌憚ない希望がいれられたとして、昭和がもう少し“手前”でピリオドを打てていたら、戦争の憂いや復興の苦難から完全に解放されて、まだ御体調もかげりなく、自由に山野歩きやお好きな植物学研究に打ち込まれる何年かをお持ちになれたかもしれない。

 “改元”“お代替わり”が、老いて病み衰えて苦しんで終わる命を見守り送り出すという悲しみ、痛みに縛られずに、ひたすら「新時代への節目」として晴れやかに履行されるだけで、世の中、こんなに明るくなるのです。 

 三十年余、ひたすら国と国民のため、世界平和のために祈り、旅を続けて来られたかたが初めて“ご自身の意思”を表明され、それが御意思のとおり実現されたという安堵感、達成感も、TV生中継を通じて皆が共有できたと思う。

 そもそも日本に“元号”って必要か?無くてもよくね?という議論も今回またぞろフツフツ沸き起こりましたが、元号が存在して、存続して、終わり、次に替わる、それは“天皇陛下というかたの生き死に”次第・・といういま現在の決まり事、考えてみればずいぶんと息苦しくストレスフルに過ぎませんか。

 昭和天皇の最晩年の御不例時期の、特にマスメディアの姿勢が、ご本人や、当時は皇太子だった現・上皇陛下を含む皇族方の思いに沿わずにえげつなさ過ぎ、過剰に世情を鬱にさせたことも改めて反省してほしいものですが、元号の意味、天皇陛下の在位と退位について、「昔からこうだったから」と思考停止させずに、いまの日本を生きる日本人の思考で、まっさらに考え直した方がいいんじゃないでしょうか。

 ともあれ上皇様、上皇后様にはまことにもってお疲れ様でした。マスメディアの皆さんも、これからはカメラ持って追いかけたり待ち伏せしたりしないで、のんびりさせてあげてください。

                 行く春や徐行標識厳と立つ

                 行く春やテールランプの滲みけり                たびと         

                                

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