イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

梅を好いて歩こう

2012-10-02 00:47:12 | 朝ドラマ

ああ、やっぱり建造お父さん(高橋克実さん)にぜんぶ持って行かれてしまった最終話(@『梅ちゃん先生』)。

梅子(堀北真希さん)が帝大病院インターン時代、心中未遂で欝状態の女性患者(馬渕英俚可さん)をどうにか笑わせようとして相部屋の患者たちに話して聞かせた“いつもむっつり、笑わないアノ下村先生が、酔っぱらって川の中にジャブジャブ入って行って……何をしたか”のエピソードが、まさかまさかのロングパス。

帝大退官後「働き足りない」と転職した千葉から久々の帰宅で、再会の広志(池松壮亮さん)の顔を14年ぶりに見るや「もう(体調は)いいんですか?」といきなりのソフト敬語で発話した場面から、「やっぱりこのドラマの裏主人公は建造さんだった」という感触はあったのです。

相手はせいぜい20代半ばの若造、しかも幼少時自分が救命処置をしてやった戦災孤児です。「あのときのキミか、大きくなったな」「元気でやっているか、それはよかった」といったふうに、センセイ気取りの“上から話法”で当たり前の相手に、さりげなく“ですます調”を使う。この間の歳月がどんなものであったにせよ、とにかく立派に成長して一人前の大人になって訪ねて来てくれたことを尊重し、祝福する。家で妻子らに対するときには怒鳴ったり威張ったりも頻々な建造さんですが、基本“謙譲の人”だったのです。

(建造さんも働き足りないかもしれませんが、こちらも語り足りない。当然この項続く)

コメント
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