イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

千代に八千代に

2007-07-11 20:39:05 | コスメ・ファッション

 昨日の記事を書いたあと、手持ちの石入りアクセを整理してみると、もう8~9年前、本格的にパワーストーンにはまる前に雑誌の広告通販で買った格安ラピスラズリのさざれ石ブレスレットが1点眠っていました。

 買った当時はお値段の安さに感動し、日光や照明に透かして見るとあこがれの瑠璃色に透けて見えるのに二度感動してましたが、改めて見ると、どっから推してもコレ、ソーダライトだ(爆)。

 ラピスとは違い、ソーダライトは透明感豊かであることがグレードの証し。ラピスとしてはバッタもんだったけど、ソーダライトとしては高品質だったってことで、慰めになるのか、ならないのか。

 実はこのブレス、さざれ石という形状上、ブレスレットとしては半袖・短袖で腕を出す夏が活躍のメインステージ。冬になるとどうしても出番が少なくなるので、携帯ストラップに付けたりしていたんですが、ラピスの石言葉“成功の保証”通り、結構宝くじ・懸賞の当せん率が高かった記憶があります。

 …と言っても、100円くじ1,000円買って2,000円当たった程度で、筋金入りのタカラクジャーの方々なら「そんなトコで運を小出しに消費するからダメなんだ」って言われるようなレベルですけど。

 さざれ石の涼感に当時はよほど惹かれていたのか、この雑誌通販で他にもクリスタルの同種ブレスを買い、よく立ち寄る中心街のお店でもシトリン(=黄水晶)とロードクロサイト(=インカローズ)のを買いましたが、どれも、1,000円が2,000円クラスの“チョイ財運”はもたらしてくれました。さざれ石という“表面積嵩上げ”な形状、腕、それも脈の取れる手首に着けるという肌密着度に助けられて、パワー伝達の密度がアップするのかもしれません。

 そうなると、「“成功の保証”ラピスラズリというフレコミで実はソーダライト」というバッタモン性も、大して問題ではないのかもしれない。

 妙薬と言い聞かされて、そう思ってのめば小麦粉でも効く、プラシーボ(偽薬)効果でしょうかね。

 どっちでもいいや。いまさら1,000円が2,000円になる程度では馬券買いのお供に是非ってほどでもないし、デカく張っつけたくなるレースも当分ないので、陽射しに透かして海の色になる美しさを純粋に、この夏は楽しむとしましょう。

 『金色の翼』第8話。昨日の“水濡れ肉体作戦”の手ごたえに味をしめた?槙、今度は自分から理生と示し合わせてミッション2:“痴話喧嘩芝居作戦”。

 「芝居がうまくいくかどうか、あとはオマエ次第だ、しっかりな」と槙に送り出されて、修子の前で懸命にウソ泣きする理生のけなげなこと。“槙にもし本気で、妹のようにしか思ってないと言われたら…”とイメージ膨らませて、涙を絞ったんだろうなぁ。

 理生は今日も「こんなことして本当にうまくいく?やっぱり素直に頭を下げて頼んでみましょうよ、槙がイヤなら私が頼むわ」と“正面攻撃”を提案していました。彼女の中には、ウソや演技や駆け引きで利得を得る、増やすというタームが無いのです。

 こんな娘に、根っから不得手なサル芝居させて無理矢理片棒担がせて、挙句、標的の修子に本気になったりする展開じゃ、槙、かなり人間のクズだぞ。

 ここへ来て、この槙という役、高杉瑞穂さんで良かったのか?という根本的な疑問も抑え難くなってきました。

 もちろん昨夏の『美しい罠』の好評と、メイン演出続投・奥村正彦さんにかねてから覚えめでたいことが買われてのキャスティングでしょうが、彼が演じるとはなから“策略慣れ”してるように見えてしまうんだなぁ。ぶっちゃけ、思慮深そげ、アタマ良さそげに見え過ぎなんです。身体の栄養状態も良すぎて、どう見ても四年制“○○学院”とか付く系の大卒、文系。

 月河がいまだ『美罠』槐のイメージを重ねずに、真っ白に高杉=槙を見ることができていないからかもしれないけど。

 兄の犯罪容疑が課した桎梏のもと、かなう望み薄い大空への夢をあたためながら、荷物運びの肉体労働に明け暮れる“蟻(あり)のような”生活、謎めいた美貌の女性との出会いが、自分でも意識していなかった野心と飢餓感にスイッチを入れて…という展開なら、もう少し“アタマは使い慣れていないが、夢にまで見た大金の匂いに、持てる本能と臭覚の命ずるままに”という野生的な空気感の俳優さんのほうが合っていたのではないでしょうか。

 理想的なのは91年の元祖・ジェットコースタードラマ『もう誰も愛さない』の吉田栄作さんのイメージ。

 …い、いくら何でもちょっとアタマ悪…いやその、なんだ、ホレ、肉体先行派過ぎるか?

 とにかくね、なんかこう、高杉さんの槙を見ていると余裕かましているというか、いっぱいいっぱいさが足りないというか、いまにも「オレには切り札がある。」と言ってニヤリ笑いそうな雰囲気なんだな。

 槙のキャラとしての魅力のひとつに、昨日の記事でも触れたけど、人の下におかれる立場に甘んじられない“プライド”があります。

 今日も理生に「知ってるか、人は親切にされた人間より、親切にしてやった人間に会いたがるものだ、そうやって自分が相手より優位に立っていることを確認しようとする」と自説を披瀝していました。

 「そのピンブローチ、このシャツ、いま彼女(=修子)は『親切にしてやった』と得意になってるはずだ、こっちはそれを逆手に取る」とも。

 裏を返せば、人には優劣や上下を超えた、無償の愛や見返りを求めない善意もあるということを信じられない、槙というのはそういう男なのです。

 槙のキャラが、高杉さんの役者としての持ち味と噛み合って来れば、もう少し“魅力的なワル”として立ちあがってくると思うのですが。

コメント
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