先日(7月8日の記事)、SUNTORY金麦の試飲をしたときにソーダ水を思い出したからというわけではありませんが、ソーダライト(方曹達石)というパワーストーンがあります。
“道を拓く石”と呼ばれ、強い意志と鋭い直観力を授けるとされていますが、身体的には体内の毒素を排出する作用もあると言われていることがわかったので、腎臓を患っている家族のためにお守り代わりにと先日1個プレゼントしました。
直径1.5㌢のスフィア(=球体)とタンブル(バラ石)、ペンダントトップに加工済みのティアドロップ型とのうち、本人に見せて希望を訊いたらタンブルが安定感があっていちばん気に入ったとのこと。やっぱり、直に触れてピンと来たのを本人に選んでもらうのが理想的ですね。3種類、見つけたお店も時期も違うのですが、バラエティ揃えておいてよかったと思いました。
このタンブル、4~5年前に、パワーストーン専門店でもなんでもない、アジア雑貨の店で偶然見つけたのですが、店頭ではなんとラピスラズリ(=瑠璃)として売られていたんです。石との出会いは、こういうことがあるから油断なりません。あまりにもわかりやすい間違いだったので、店員さんに指摘もしませんでした。
ソーダライトの場合、昔からラピスの“代用品”として使われることも多かったようです。でも、見れば一目瞭然。
文字通り瑠璃色の明るい青の濃淡が砂子(すなご)状に斑らになった中に、金ラメを散らしたような、ちょうどSUNTORY金麦のパッケージ配色を思わせるラピスラズリに比べると、ソーダライトは同じ青色でも藍色に近い、どちらかと言うと冴え味の少ない濃青色。
個体差はありますが、ラピスに比べ、ぱっと見はかなり地味です。
ただ、その藍青色の地に、細筆で水面に絵の具を垂らしたような白い筋が縦横に走っていて、その紋様の不規則さがなんとも味がある。
不規則ゆえに、“太古の地殻のひとりごと”を閉じ込めたように見えるんです。
まさに“地球のひとかけら”を掌の上に載せている感じです。
パワーストーンにも、元気や意欲を高めてくれる系と、気分をしずめ落ち着かせる系とがありますが、このソーダライトはその中間かもしれません。
何か志(こころざし)を持ったとき、一貫して最後までやり抜く意志の持続性をサポートしてくれる力があると思う。毒素を排出する働きがあると言われるのも、血流や代謝の滞りを解き放ち、“道を拓いて”スムーズにしてくれる、という意味だと思います。
ラピスラズリよりも地味な分、“パワーストーン然”としていないので、ブルー系やホワイト中心の夏服にもなじみます。男性のアクセにも向くのではないかな。
『金色の翼』第7話。
結局、プライドの問題なのだろうと思います。槙と理生が修子に「あなたの優しさと財力を見込んでお願いします、僕らが夢をかなえるために、パイロット免許取得費用と島を出て自活する資金を融通してください」「タダで恵んでくれとは申しません、自立したら分割で必ずお返しします」と素直に申し出たら、修子は拒んだり渋ったり、「貧乏人は困ったものね」なんて恩に着せたり絶対にしないと思う。
何せ300億$です。渡りあえるのは『富豪刑事』の神戸喜久右衛門おじいさま(「一体いつになったらワシの金はなくなるのじゃぁー!」)ぐらいでしょう。ドラ弟・玻留以外扶養すべき家族も子供もいない。使い道に困っているくらいかもしれません。理生には好感を持っているし、玻留の悪戯の一件で借りもある。
いわんや槙に対しては、彼女曰く「蹴ったほうにも痛みはある」。
槙たちを島に縛りつけているのが、ホテルオーナー・セツの“たった2億円ぽっち”の負債だとわかったら、修子はそれをも目下の債権者・静江から買い取ってしまうでしょう。
「静江さんがカジノアイランドを計画してらっしゃるなら、もっと立地のいい島をひとつ私が買ってプレゼントしますわ」まで言うかもしれない。
理生はプライドははなから無く、持てる者に膝を屈する以外持たざる者の浮かぶ瀬は無いと本能的に知ってもいるので、「私たちの愛を応援する気持ちがあるのなら、少しだけでも恵んで下さいって、素直に頭を下げましょう」と、すこぶる卑屈ながらも理には叶う提案を槙に持ちかけるのですが、槙は「よせ、向こうから喜んで金を出すように仕向けるって決めたじゃないか」と、あくまで“向こうから”にこだわります。
どう考えても、状況をいたずらに困難にしているのは、槙の、この「絶対こっちから頭を下げない」という意固地なこだわり、それだけです。これさえ取っ払って謙虚に、それこそ“靴の先を見て10かぞえる”つもりで正面から当たれば、パイロット免許も理生との仲も、ホテル存続もたちまちゴーサインです。ドラマの放送は9月一杯、60数話予定されていますが、一日でハッピーエンド。♪バンボレーオ~流れてお終いです。素晴らしき時間の節約です。
たぶん槙は、“財力ではあっちが圧倒的に上だが、それ以外(知略その他のアビリティ)では自分が負かせる”と信じたい、確認したいのでしょう。
修子の莫大な財力が、彼女自身、細腕一代で事業でも興して築き上げたものではなく、“愛と引き換えに富豪夫から譲り受けた”遺産であることも、彼の闘争本能を刺激しているのかもしれません。
修子はもとより、2話のガレージでの会話で、軽く槙に惚れています。“年代物のジープを油まみれで大切に手入れしながら、大空への夢を秘めた寡黙なブルーカラー青年”の内に、かつての自分と似たものを見出したかもしれない。「理生さんとの愛を応援するわ」なんて迂回したことを言わないで、「あなたが好きだから要るだけお金を出してあげる、出したいの、出させてちょうだい」って言ってしまえば済む。
昨年の『美しい罠』も、槐と類子が、いっせーのせーで同時に本音を言いさえすれば「愛してる」×2で『紅蓮の月』が流れてお終い、という、詰まるところは単純極まりない話だったのですが、あぁ、今年も素直じゃない2人の迷い道くねくねに付き合って夏が過ぎるか。