イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

オカしな話

2012-08-30 01:27:01 | 朝ドラマ

今日(29日)は普通に面白かった『梅ちゃん先生』

前日放送分で静子さん(木村文乃さん)が「会いたくない男が来ている」と深刻に相談。故・坂田医師(世良公則さん)の診療所で看護婦をつとめている頃から“わけあり光線”のカッタマリの様な静子さんですからすわストーカーか?つまびらかにされてこなかった悲しい(に違いない)過去がついに語られるか?しかも“背が高くて目つきが鋭くいかつい”“かなり乱暴な男”と、借り出された信郎(松坂桃李さん)がビビるほどハードルを上げまくって、血の雨の予感まで匂わせたにもかかわらず、当の矢口っちゃんの旦那…ではなくて中村昌也さん扮する正岡はいきなり梅子(堀北真希さん)の診療所に現われるわ、信郎と、あろうことか竹夫兄さん(小出恵介さん)までが「連れてきたよ」とばかりついて来るわ、おまけにフタを開けてみれば“ストーカーではなく田舎の小学校の同級生”“片思いの初恋で、一方的に好きだ好きだと追いかけていた”“追っぱらうために、別のクラスの男の子が好きだと静子のほうが嘘ついたことがある”、とどめは“田舎の父親が心配して持たせたお見合い写真を届けに来た”。「まじめな男らしいぞ、見ろ」「早く結婚しろ」…竹夫さんが「約束はしてないがいずれ結婚するつもり」と宣言するとあっさり「そうか、わかりました、幸せにしてやってください」静子さんもあっさり「わざわざありがとう」……

…………(開口塞無)…………

……ちょっぴり深刻方向に振っておいて、どんどん穏健なほう、何てことないほうにカミングアウトしていくという、確信犯的竜頭蛇尾。良くも悪しくも何てことない、いまの日本でいちばん何てことないワールドである『梅ちゃん』において、こういう“ことさらな、食えない何てことなさ”は結構嫌いじゃないです。

それにしても、『梅ちゃん』の登場人物で名字に“岡”の字が付く人はこれで何人めなんでしょう。松子姉さんの婚約者が吉岡、お隣さん(のちに嫁ぎ先)が安岡家、いろんな意味で運命の人・松岡、扇子持ちの第一内科重岡助教授、心中未遂の患者・片岡弓子さん、そして今回の、コワモテなだけの、田舎のお父さんのパシリ正岡

ひょっとして誰かへのオマージュなのかな。脚本家さんかPが、1年前の朝ドラ『おひさま』の脚本・田惠和さんとなあなあの仲だったりするのか。まだ最終話まで1ヶ月ありますから、“岡シリーズ”「つづく」でしょうね。

早く言いたいけど大勢の前では言いにくい妊娠報告、“町工場の機械音にかき消されて、精一杯声を張り上げたら直前に機械が停止していて赤面”もまぁ、お約束のコースでしょうな。布団の上で土下座したら赤ちゃんができる」と夏休みの小さいお友達が勘違いしないといいがな(しない普通)。

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赤毛のオリビア

2012-08-23 00:47:02 | 朝ドラマ

気がつけばここのところ、NHK朝ドラ、とりわけ『梅ちゃん先生』についてしか書いていない、事実上の“ウメブロ”化しているこのブログなわけです。過去にはもっともっと高体温で、明日が待ちきれない!ぐらいの勢いで嵌まっていた朝ドラも昼帯ドラマもあるのに、“ブログ起こすたびこのドラマの話になってしまう”までの現象はなかった。

筋立てといい人物配置といい、エピソード内容と配列といい、大して牽引力の強い作品と思えない『梅ちゃん』になぜこのブログでここまで言及回数が増えてきたかというと、ひとことで言えば「心配だから」。これに尽きます。

堀北真希さんのほにゃらか笑顔が毎朝見たいからでも、新婚旦那信郎役・松坂桃李さんとのお似合いっぷりに毎朝ニヤつきたいからでもない。自分でも驚くことに、登場中出番のたび愉快でしょうがなかった松岡医師(高橋光臣さん)の帰国再登場待望すら、メインの視聴動機になっていません。

極言すれば、連続ドラマというものは、面白いから毎回見ると決まったものではないのです。

具体的にタイトル言えと言われると咄嗟に出てこないけど、朝・昼・夜枠を問わず、もっとあからさまに駄作・失敗作なドラマでも、“結果すべったけど、狙ったところ”が見えてくると、「この世でこの月河が、“見えてきた”自分が視聴しないで、誰が視聴するんだ」という妙な使命感に衝き動かされて、何の苦も飽きもなく完走できてしまうこともままあります。

『梅ちゃん』の場合、そういった動機とも違うんですよね。問題点は見えている。“いろいろ仕掛けて、当たったり外れたりしてるけど、根本的にここが欠落してるから、仕掛けても仕掛けてもいまいちなのだ”という致命ポイントははっきりしているのです。恐らく、企画・制作している人たちもそこはわかっているんじゃないかと思う。朝の連続テレビ小説と言えば日曜8時の大河ドラマと並ぶNHKの看板商品の一角ですから、昨日今日ドラマに携わり出した駆け出しくんたちの集まりで作っているはずがない。わかっているに違いないのにここまで修正しない、補強しない、継ぎの一枚も当てない理由は何かあるのか、視聴続けていれば最終回までに何とかされるのか、それともされないままのフィニッシュなのか。どっちに転ぶか、心配で心配で仕方がないものだから、つい見守ってしまうし、見れば書いてしまうのです。

それではその、見えている致命的問題点とは何か。これについては次の記事にします。建造お父さん(高橋克実さん)、もう少し海苔食べててください(飽)。

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見よい黒々

2012-08-21 01:18:30 | 昼ドラマ

まだあきらめてないんだ。いまの、アノ状況から、巻き返しあると思ってるんだ。

建造お父さん(高橋克実さん)「海苔は髪にいいんだ」って(@『梅ちゃん先生』)。

またお義父さんにスーパー従順な娘婿信郎(松坂桃李さん)も「そうなんですか」と素直に追尾するんだこれが。殿のときは長めで荒めだった前髪が昭和の町工場ジュニアになって短めヴォリュームダウンしているので、シーンによっては賢そうな広いおでこの、顔面積中における占有率が、かなり危険水域に達していることがある。しかもライトを照り返すくらいツヤツヤと。松坂さん今年24歳、いまいまどうってことはないでしょうが、ないと信じたいですが、頭皮の脂対策など怠りなきように。海苔もいいけど、シジミやアサリやレバーもいいらしいですよ。

そのうち梅子(堀北真希さん)が診療費の現物支払いで回収してくるか。レバーで払う患者はさすがにいないか。

ところで、先週の17日と18日以降は出番もうないかもしれませんが、安岡製作所の知性派ルーキー・光男くん(野村周平さん)の同郷友達の達っちゃん役・千代將太さんは、どこかで…と思ったら、2009年暮れの昼帯ドラマXmasの奇蹟』で、窪田正孝さんの親友役でお見かけしてましたね。かつてのたのきんトリオ時代の野村義男さんを思い出す、漫画化しやすそうな丸っこいお鼻が印象的。『Xmas~』では窪田さん扮する体育会系大学生・健のサッカー友達という設定で、体格は体育会、でも頭髪は染め染めの、赤系の茶パツという、硬派なんだか軟派なんだかよくわからない、それでもまぁ今風の大学生でしたが、今度の『梅』の達っちゃんは光男くんと同じ集団就職列車に乗って上京してきたそうですから、中卒の推定16歳。『Xmas~』から3年経っているにもかかわらず、役柄としては若返っていて、どっちも違和感ないという、地味にアッパレな役嵌まりです。今回も、青森出身なのに田舎は嫌いで「二度と帰りたくない」と言い、派手めの女子ふたり連れて光男を遊びに誘う、素朴なんだかシャラくさいんだかよくわからないキャラでした。

ドラマの世界で、主役に伴う“妹役者”“弟役者”“祖母役者”…(以下略)が必要なように、“上司役者”や“部下役者”、“友人役者”ももちろん必要欠くべからざるものです。特別、主人公の強い味方として大活躍したり、逆に凄絶に主人公と敵対したりはせず、ほどほどの距離感と温度感で近辺にいる、このポジションに嵌まりのいい俳優さんが来ると、ドラマ全体が締まって、本物らしくなる。人間、何かっつったらハグしたり握手したりするあつくるしい大親友や、憎んでも憎み足りない親代々のカタキなんてのはそうそう持っているもんじゃなく、ほどほどの親しさ、そこそこの好感の位置に何人か点々といる、ってのが普通でしょう。千代さんは“ほどほど”具合が絶好な“友人役者”なのかもしれない。

そう言えば『Xmas~』で窪田さんの健と千代さんの光との間で、軽い三角関係になりかかる健のガールフレンド・仁美を演じていた水崎綾女さんは、1年後に『ゲゲゲの女房』でヒロイン長女・藍子(青谷優衣さん)の小学校時代からの親友・智美ちゃんを演じました。そしてまたさらに2年後の今年は『特命戦隊ゴーバスターズ』で一転、ヴァグラスの二丁拳銃女闘士・エスケイプに大出世で、“友人役者”から華麗に(?)脱皮。結構セクシーアクションもありで、『炎神戦隊ゴーオンジャー』のケガレシア様ぐらいの人気大物女性敵幹部になってほしいところです。

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そこにいるだけ

2012-08-17 00:42:39 | 朝ドラマ

梅子(堀北真希さん)も先週からはや人妻(@『梅ちゃん先生』)。

不思議なもので、梅ちゃんは結婚してノブ(松坂桃李さん)夫人になってからのほうが娘ムスメして見えますな。本業の開業医のほうがスーパー暇そうだからかもしれない。アメリカに旅立った松岡医師(高橋光臣さん)から引き継いだ末期癌の早野氏(津嘉山正種さん)をしっかりじっくり看取ったほかは、ときどき扁桃腺腫らして来る患者程度で、忙殺されるほどの仕事はない模様。昭和31年の桜の季節に祝言、いま設定11月頃ですから食当たり多発期も過ぎたし、あとは季節性インフルエンザくらいか、患者殺到しそうなのは。小花柄ブラウスに無地スカートに白ソックスで嫁ぎ先=お隣の安岡家と、実家=下村家を行ったり来たりしていると、梅子は生涯でいまいちばん“娘さん”らしいような気がしてきます。

医者“も”やってる、20代半ば過ぎの“結婚してダンナと実家で暮らしている娘さん”と、その娘さんを取り巻く日常。何てことないと言えばこれ以上何てことないドラマもないんじゃないかと思いますが、これまた非常に不思議にも、大した起伏も感動も無いにもかかわらずドラマの流れも絵もショボくならないのは、ひとえにヒロイン堀北真希さんの持つ華の然らしむるところとしか言いようがない。

思い起こせば、小学校の頃、特に高級な服を着ているわけでもなく、金満家や偉いさんの子弟でもないのに、なんとなーくノーブル風味の浮き世離れ感を漂わせている子っていたものです。成績は特別良くはなく、むしろ「お返事が遅い」「わかっているのに手を挙げない」等の件で先生にたしなめられることのほうが多い、要するに万事ゆっくりで抜けている。ただ何でノーブルっぽく見えるかと言うと、たしなめられてもからかわれても、追いつこう埋め合わせようとガツガツしないからなんですな。

堀北さんの、役柄抜きの“地”はまさか梅子の様なボケ・ドジ・ズレっ子なわけはないでしょうが、“底ヂカラ”ならぬ“底ノーブル”な浮き世離れ感、いるだけでスポットライトを引き連れている、いやいっそスポットライトを“内蔵”しているかのような底光り感はもう、天与のものだと思います。この人を主役に据えている限り、ドラマはとことん荒唐無稽でもいいし、逆に、とことん何てことなくてもいい。何をしてもいいし、何もしなくてもいい。

ダレてもしぼんでも、ヒロインの華が底支えしてくれるし、逆に、大当たりしてもヒロインの“華の総量”を超える華々しさにはならない。どっちに転んでもすってんてんにはならない。今期の朝ドラはある意味最強のキャスト選択をしたものです。

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あるいは竹島防衛隊

2012-08-11 20:19:27 | スポーツ

初戦で無敵艦隊スペインを撃破、「金メダルのダークホースか!?」なんて言われた夢も早々に醒め、男子サッカー関塚ジャパン、結局3位決定戦も韓国に完敗で、銅メダルすら無しの手ぶら帰国で終わりましたの巻。決勝トーナメント第1戦のエジプト戦まで無失点で、月河も一瞬(一瞬ね)コイツら本物か?と思ったけど、準決勝と今朝の3位決定戦との終盤2試合でジタバタあれよあれよと5失点もしちゃった辺り、長い大会を異国で戦うガソリン不足なような気もします。これじゃ、かりにメキシコに勝って決勝進出していたとしても同じようにガス欠負けだったでしょうね。こうなったらメキシコに、韓国負かしたブラジルを50ぐらいで叩きつぶしてほしいな。でもブラジルも、次の2016年オリンピック自国リオデジャネイロ開催に向けて、あらゆる種目で底上げしてるしね。敵わなそうですね。

そもそも、メダルマッチで韓国相手では分が悪い。体格的にもそんなに力の差があるわきゃないんだけど、モティベーション的に、相手はメダルとって帰国なら全員兵役免除らしいですよ。我らが日本代表は、メダル目指してどんなニンジンぶらさげてもらってるんだ。報奨金か。皆さんU23といえども海外一流どころのクラブチーム選手もいるし、そうでなくても花のJリーガーだったりするわけで、いまさらハシタガネの一時金ちらつかされても燃えないと思う。

何かもっと、絶対的に勝ちたくなるインセンティヴはないのか。メダル見せれば消費税率上げ免除とか。ニセメダルが出回りそうだな。

「好きな女子メダリストと結婚させてあげる♪」ってのはどうかな。皆さん、女子アナやグラビアアイドルや客室乗務員には飽きた頃ではないかと。“プールの夏目雅子”こと鈴木聡美選手や、体操のアイドル顔おねえさん田中理恵選手は人気になりそう。

嫁として連れ帰った際の郷里のお祖父ちゃんお祖母ちゃん受けで言えば、卓球の福原愛選手一択か。「石川佳純選手の細い肩を抱きしめてあげたい」と思う向きも多いかも。

真逆の志向で、「アーチェリーのカニちゃんこと蟹江美貴選手のふっくら頬っぺをぷにぷにしたい」という選択もアリ。

家を空けがちなプロサッカー選手、とにかく嫁も強いほうがいいという発想で、「レスリング吉田沙保里選手にしっかり自宅を警備、っちゅうか守ってもらいたい」「伊調馨選手と毎晩タックルプレイをしたい」「柔道松本薫選手の野性の眼に引きこまれたい」という声も、たぶん少数派でしょうが、ないとはいえない。同じサッカーなでしこジャパンのGK福元美穂選手などは「むしろウチの守護神に…」と別の需要が発生するかも。

「ウェイトリフティング三宅宏実選手に軽々と持ち上げられたい」というM男くんだって皆無ではないかもしれない。「足しか使えないヤツに娘はやれない」とお父上に持ち上げられて放り投げられるか。

……以上、女子選手の皆さんからの「選ぶ権利あるし」「て言うか、こう見えても彼氏いるし」「て言うか、手ぶらで帰ってきた男に興味ないし」という意向は完全無視でお送りいたしました。「…ここだけの話、“女子”のメダリストでなきゃダメ?内村航平選手のワイルドな腋毛にいっぺん…」というマイノリティの存在も否定できないし。

いっそ、北朝鮮みたいに、「負けたら鉱山送り」式の逆インセンティヴでいくか。負けたら被災地で1年間瓦礫処理。そのあと半年原子炉の水抜き。どっちみち負けたんだから、もうインセンティヴもモティベーションもヘチマのヘタもないですけどね。あぁ失われた睡眠時間を返せ。

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