イエローフローライトを探して

何度も言うけど、
本当にブログなんかはじめるつもりじゃなかった。

大佐は裸だ

2011-02-27 21:10:55 | ニュース

リビアのカダフィ大佐はたいそうな暴虐オレ様ぶりですが、国民の手で夫婦揃って公開処刑されたかつての友邦ルーマニアのチャウシェスク大統領や、古くは愛人と一緒に銃殺されて広場で逆さ吊りにされたイタリアのムッソリーニ元帥や、いっそのこと、足場から千切られてクレーンで釣られたレーニン像のイメージが、一瞬でも脳裏をよぎったりはしないのでしょうかね。歴史上、自分と親族のみに権力を集中させ、かつ暴力を伴う独裁を貫き通して、成功裡に全うした例はない。例外なく悲惨な末路をたどっています。

最悪でもエジプトのムバラク前大統領のように、粘ってみたけど適当なところで見切りつけて、抜き差しならなくなる前に白旗揚げて下りれば、とりあえず殺されずには済むし、ギリで「功績もあった、いいところもあった」という名誉も保たれるのに。

カダフィさんも1969年の無血革命のリーダーとして政権を奪取した当初は、「リビアを変える」「新しい時代だ」と目をキラキラさせて語る27歳の陸軍将校だったそうですが、今朝(27日)の『サンデーモーニング』で浅井慎平さんが写真家らしい視点で指摘されていたように、革命後にはき違えて独裁化して行く指導者の例にもれず、カリスマ性やナショナリズムを強調するためかだんだん怪しい民族コスチュームをまとうようになり、いまや“砂漠の狂犬”というキャッチコピー(?)すらなまやさしく思えるほどの、単なる裸の暴君、暴走殺人鬼と化してしまいました。

1960年代前半、陸軍の僚友たちとともに王政打倒を企てた若い頃は、イギリスに留学したりして、どうやったら政権転覆、革命が遂行できるか?先人はどうやったか?と政治史を学んだこともきっとあるはず。どんなに出発点の理念が純粋で高邁であっても、数々の皇帝や王が身をもって示した通り、独裁の道に未来はないことぐらい、アタマではわかっていると思うのですが、人間、陥穽があるのですねえ。どこかで「歴史がどうでも、前例がどうでも、世間一般がどうでも、自分だけは違う」という思い込みが。

窃盗や殺人、あるいは横領などの重い犯罪を犯した人でも、「自分だけはバレない、捕まらない」バレても「こういう事をして当然な、許される事情が、自分にだけはある」と思い込み、言い張るといいます。法に触れるまでではないけれど、所謂不倫をしている人なども、「自分は悪くない」「彼も本気」「私たちの関係は夫婦なんかより純粋で薄汚れていない」と勘違い上等な主張をよくする。第三者からすれば、単なるそこらの汚い野良動物の野合以下にしか見えようがないのに。

自分がどんなに愚かで醜悪か、恥晒しか、みずからかえりみて悟ることができないだけでなく、できないときに忌憚なく「醜悪だよ」「恥ずかしいよ」と指摘して諌めてくれる友やアドヴァイザーも周りに皆無。最高権力と言う名の、尖った一点の先端にひとり踏ん張ることの恐ろしさ。踏ん張れば踏ん張るほど先端は高く雲を貫き、視界は霞み、360°周囲は誰もいない、無です。この人はすでに、判明しているだけでも数百人の自国民を殺めて、いまだ気がついていないのでしょうか。

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いまさらですよ

2011-02-26 22:52:27 | 夜ドラマ

『ゲゲゲの女房』組の、と言うより月河が『ゲゲゲ』で初めて知った俳優さんたち、月河の狭いTV視聴レンジでも最近続々ご活躍でして、小4藍子(菊池和澄さん)担任畑野先生役だった堀内敬子さんが、23日(水)放送の『相棒 season 9“監察対象杉下右京”で、黒のタイトなスーツ姿も凛々しい女性監察官に扮して登場しました。

庶民的で、子供好きでまじめな市井のベテラン先生といった感じだった畑野先生とは対照的に、一挙手一投足、顔の向きの変え方、目線の切り方にまでテンパリオーラがバリバリ出ている“警察内部のお目付け役”。眼鏡オンになっただけで、髪のかたちや色、長さなどはほとんど同じなんですが、改めて俳優さんってすごいものですね。

この女性監察官、シリーズでも劇場版でも右京さん(水谷豊さん)が“年中やっている”ことに対して、あまりにいちいち「捜査妨害では」「不法侵入では」「情報漏洩では」と小姑みたいにチェック入れてくるので、ウチの非高齢家族なんかはリアルタイムで観ながら「この女が実は(若手証券会社社長毒死事件の)犯人でした、ってオチだったら笑うな」と放送開始17分ぐらいの時点でふざけて言っていたのですが、種を明かしたらソレに限りなく近い結末だったという(倒)。

 監察官と、事件の鍵を握る社会部記者(伊東孝明さん)とが高校の同級生同士で男女関係だったというところが若干作為くさかったものの、監察官が携帯してきた資料ファイル画面で、珍しい右京さんの制服写真も拝めたし、神戸くん(及川光博さん)のお誕生日は21日、あらこないだ41歳になったばかり?と再確認したり、監察官聴取の席に引っ張りだされることで鑑識米沢(六角精児さん)、捜査一課伊丹(川原和久さん)、角田課長(山西惇さん)とレギュラーそれぞれのキャラや立ち位置が改めて鮮明になったり、大河内首席監察官(神保悟志さん)のラムネボリボリが久々に全開したりで、近来稀に見る大盤振舞い。飽きさせないにもほどがあるエピソードでした。

 思い返せば、「監察対象・杉下右京!!」「特命係に迫る危機!!」と、パートカラーのでかいテロップに感嘆符てんこ盛り、痛快なくらい思わせぶりな本編切り貼り動画に監察官の「釈明する気は無いということですか?」に右京さんのプルプル顔で締めた、前週の“次回予告”の時点でほぼ“勝ったも同然”でしたね。劇場版Ⅱで起きたアンナことやコンナ顛末もあるし、いよいよ右京さんガチ懲戒免職の危機か?…いやいやまだseason 93週残してそれだけはあるわけないわ…でもね…とひとつまみの落ち着かなさをサラサラ振りかけて一週間引っ張った。

欲を言えば堀内さんの女性監察官が、最初からかなりいっぱいいっぱいめで、特命係を包む劇場版Ⅱ由来の“状況変化”を考慮しても、右京さんと四つに組んで互角級の相手に見えなかったのがもったいないと言えばもったいない。非高齢組の上記のおふざけ予想通りになるか、さもなければ“最終的に感服して握手、撤収”か、どっちかにしかなりようがない感じでした。月河はどちらかと言うと後者寄りの予想で視聴していたんですけどね。完敗。でも敗けて悔いなし。

ちなみにこの週、『相棒』放送開始2000年(01年までは土曜ワイド劇場で単発)以来の最高視聴率を記録したそうです。『ゲゲゲ』OGの堀内さんのゲストイン回で達成したと思うと、ちょっと嬉しいような気も。

ちなみに来週(32日)は透きとおるような下宿人・中森さん役だった中村靖日さんも『相棒』に来演。予告からすると役どころは、陣川くん(原田龍二さん)がまた良かれと思って関わって面倒を引き起こす相手らしいですが、陣川くんと言えば美女がつきもの。ボンドガールならぬジンカワガール。まさか、中村さんが引き連れてくる展開ではないと思いますが。

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中の人

2011-02-24 14:33:58 | 昼ドラマ

前回触れてみたSUNTORY ALLFREE、きわめて個人的な事情を付け加えますと、Alc.0.00%で「車の運転も安心」と商品説明にはあるのですが、炭酸にとにかく弱い月河、炭酸酔いというか、コレをガッといくと、しばらく、なんとなーくホロ酔いに近いテンションになります。血管の中に泡プチプチ入ってフワフワするような。

もちろんアルコールがもたらすガチの酔いとは根本的に違いますから、遠のくのも早いし翌朝ハングオーバー的なこともありませんが、ガッの後のホロ~フワフワ~の最中、車を運転しろと言われたら、メンドくさいから「飲んじゃったので今日は勘弁」と白旗あげちゃいますね。並外れて炭酸に弱い、月河限定の事情だと思いますが、暑いときでもサイダーやコーラは敬遠な人、コーラ飲んですぐ走ったりすると脇腹痛くなるタイプの人は、「コレなら飲んでドライブOK!」と飛びつかず、ALLFREEもまずはカラダのほうを“試運転”してからいってみることをおすすめします。炭酸酔い。短時間だけど、侮れませんよ。命もクルマも大切にしませんと。

さて、『さくら心中』が肉食&ツラの皮千枚張り桜子に沙也香&明美の妬みそねみ独占欲タッグがからんで持ち直してきた今日この頃、次クール4月(4日)からの同枠の新昼帯ドラマも発表されました。

『霧に棲む悪魔』…原作がウィルキー・コリンズの19世紀のベストセラー『白衣の女』と聞くと、あの長尺をだだっ大丈夫か!?と思ってしまいますが、「すむ」を“棲”の字表記にしたところが昭和メロっぽくてなかなか巧打ですね。

ヒロインに入山法子(いりやま・のりこ)さん。資生堂TSUBAKICMなどで活躍のモデルさんと聞いたときは、デルモ上がりかぁ背ばっかり高い大根演技の人だったら長丁場キツいなぁなんて思ったのですが、なんと『ゲゲゲの女房』でイトツ父さん(風間杜夫さん)が若い美女と浮気?疑惑のお相手、“劇団アガルタの志穂さん”でした(ちなみにアガルタは「つかこうへいさんの芝居にあこがれて立ち上げた」劇団)。

初見でちょっと山口百恵さんを思い出した、微量薄幸そうなお顔立ちに、柔らかそうながら迫力のある唇が印象的でした。同じ資生堂の、1980年代のイメージガールだった甲田益也子さんともどこか似ているかな。モデル出身ですからもちろん肢体は抜群なんだけど、ばりばりファッショナブルではなく、どこか和風で古風。80年代というより、昭和50年代っぽい、あの感じなら昼帯いけそう。そう言えば、何年か前、2人くっつくとハート型になるもんのすごい手編みセーターを速水もこみちさんにプレゼントする、天然なのか執念なのかわからん彼女役でクルマのCMにも出てましたっけ。脚本金谷祐子さんとともにこの枠で数々いい仕事をされている風岡大Pがうまく、ライト/ダークの起伏を引き出してくれれば、化けるかもしれません、入山さん。

…なんかなあ、『ゲゲゲ』組からの参戦と聞くと嬉しくなって、ハードル下げてしまうな。

共演陣に京野ことみさん、戸次重幸さん、広岡由里子さんのNHK朝ドラ経験者、榎木孝明さん、矢島健一さん、斉藤暁さん、鶴田忍さんと、善悪どちらにも濃そうなベテランどころのお名前も。入山さん扮するヒロインのお相手役と思われる姜暢雄(きょう・のぶお)さんは、朝ドラでご存知の向きのほうが多いかもしれませんが、月河としては何と言っても『忍風戦隊ハリケンジャー』のゴウライ弟・クワガライジャーです。

ここにリンクした東海テレビの新着情報内で、唯一公開されているスチールカット、入山さん姜さんの後ろに、2006年のやはり風岡・金谷チームの作『美しい罠』で、不破山荘のホール入口に最終話まで立っていた西洋甲冑と、同じ物と思しきモノが見えるのが早くも苦笑。当時は「アノ中に誰かが入って監視してました、ってオチがいつか来るんじゃないか」なんて言われていましたが(?)、今度はどんなロケーションに立っているのかしら。今度こそ誰か入るかな。

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これでEEのだ

2011-02-23 19:38:53 | 

ビール系ノンアルコールSUNTORY AllFREE(オールフリー)についてはここで書いたことありましたっけ。昨年一度試したときはノーサンキューだったのですが、最近、諸事情でのお付き合いで、再度真っさら気分で挑戦したところ、結構、誠意のある製品だったことに驚きました。

味は“間違えるほどビールそっくり”というわけではさすがにないけれど、ビール飲んでる気分になれるほどよい苦み感があるし、普通の(アルコール度数の)新ジャンルによくある、人工的に甘酸っぱいイヤな後味、粘っこさや重っぽたさもない。

総じて、SUNTORYのベーシックな長所である“原料水の良質さ”が効いているなという感じです。Alc.0.00パーセントで休肝志向に沿うだけでなく、カロリーも糖質もフリーなのも、嬉しい根性の入り方ですね。ビール各社、ノンアルコールのラベルはそれぞれ作っているようですが、当地のコンビニ冷蔵ケース内での列占有数を見る限り、SUNTORYのこれがいちばん支持されているようです。

ツヤなしマットな白壁風の地に、やはりマットな金・銀色の、控えめな大きさのロゴ。“ロゴ建蔽率の低い”風通りの良さそうな缶パケデザインも、いかにも脱力、草食系といった感じで見つけやすく、目にもやさしい。

ただしこの製品、アルコールやカロリーに関しては草食だけれど、炭酸は相当元気いっぱい「前へ前へ」です。喉ごしと後クチのさっぱりさにダマされて、ついついKIRIN淡麗グリーン的なペースで空けていると、ある時点で猛烈な満腹感が襲来します。

飲むほうでも食べるほうでも、月河の場合、身体に来る“キャパシティオーバー”の警告は、連続クシャミと大量エンドレスの鼻水なのですが、このAllFREE、思いのほか早く“来る”。

ビール以外の、甘み系のソフト泡モノ、コーラやサイダー等が不得手な月河にとっては、アルコールよりカロリーより、この、炭酸の過剰すれすれな元気さがちょっとキツかった。

でもま、車の運転をする人のお相手をするときなど、選ぶ缶の選択肢が広がったことは一応良しとしましょう。何事も経験。

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熊なのか猫なのか

2011-02-21 22:47:29 | ニュース

パンダが好きな人、見たい人って、世の中そんなに多いのでしょうかね。

中国大嫌いの某都知事のように、1頭年間4,000万円、210年で8億円のレンタル料がバカ高いとブーたれたりするのもオトナ気ないと思いますが、上野動物園の、先代の、えーと、リンリン?が2008年に死んで、同園が“パンダレス”になった途端入園者数が2割以上減って、60年ぶりに年間三百万人の大台を割った…なんて聞くと、あんなぼわらんとした、テンションの上がらない動物が囲いの中をのそのそ動いてるのを見たいばっかりに上野くんだりまで足を運んだ人、アレが見られないなら行かないという人が年に数十万人もいた計算になるのかと思うといささかびっくりです。

そもそも、月河は動物園という場所が子供の頃からあまり好きではありません。臭いから。

目の前の、キリンならキリン、象なら象を見ているのに、見てもいない方向から何の発する、何を訴えるとも知れないギャーとかウー、ムォーとかの声が聞こえるのも落ち着かない。原始人レベルで臆病なのかもしれません。

幼稚園、小学校低学年時は、社会見学とか写生会などの名目で無理やり連れて行かれましたが、早く帰りたくてしょうがなかった。動物自体に興味がなかったわけではないと思うのですけれどね。アフリカのジャングルとか砂漠とか、北アメリカの岩山とかの環境別に、大も小も、草食も肉食も、爬虫類も哺乳類も見開き2ページにごちゃっとたむろしているような、小学館のカラー図鑑などはボロボロになるまで読みふけっていましたから。子供の目から見ても思いっきり“紙の上の虚構”なのが気に入っていたのでしょう。あの中にも、確か、“北東アジア”だったか“中国北部”だったかのテーマの見開きに、“ジャイアントパンダ”って載ってましたね。「白と黒の染め分けか、クマっぽいけど」と思っただけで、そんなに惹きつけられもしませんでした。まさか数年後、日本に“現物”が来て、センセーションをまき起こすことになろうとは夢にも思わなかった。

そこからさらに30余年、いまだに、1カップル、というか1つがいで、年に三百万人を動員できる動物たり続けている。

『さくら心中』ではありませんが、何もしていないのに周囲の異性が老いも若きもなぜか軒並みいちコロなんていう所謂“魔性”と称されるような女性は、同性から見るとまったく“いちコロ然”とはしていなくて、むしろ地味であったり貧相であったり、いっそ不細工であったりすることが多いものです。確かにバスト豊乳だけどアンダーバストがもっと…みたいなね。

パンダも同じで、結局は月河の様な“嵌まれない人間”が何度見ても、人気のわけ、騒がれるわけは一生わからないのかもしれません。韓流ドラマなども似ていますね。

ところで、以前、どなたかイラストを描いている人の対談本で読んだ記憶があるのですが、パンダが白/黒染め分けになった理由として、“アジアの内陸深い寒地に生きる動物なので、体表面の中で、ここだけはどうしても温めておきたい、冷やしたくないというパーツが、熱を吸収しやすく逃がしにくい黒になった”という説があるそうです。

パンダの体で黒いパーツといえば、肩と前肢、後肢、耳、そして目周り。…確かにね。あの肩などは、“作りつけ”の黒いストールのように見えないこともない。

目周りなんかは人間の場合も、加齢で真っ先にシワができることでもわかるように皮膚が薄くできているから、そりゃ寒地暮らしのヤッコさんたちはさぞかし…とは考えられますが、ああいう具合に、あからさまにタレ目型に黒くなる必然性はあったのだろうか。なんか媚びてる感じがするな。

ちなみにこの説、学術的に立証されているのかどうかはわかりません。

…本で読んだんじゃなく、黒柳徹子さんが言っていたのかな。

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