私の畑には、前年に自然落下した種が芽を出して、花を咲かせている「ケイトウ(鶏頭)」があります。
今日はこの「ケイトウ(鶏頭)」の花をご紹介します。
「ケイトウ(鶏頭)」はヒユ科の一年生植物で、原産地はアジア、アフリカの熱帯地方といわれており、日本には万葉時代には既に渡来していたそうです。
・「トサカゲイトウ」です。
名前の由来は、花穂が鶏の鶏冠(とさか)のような形状をしていることに因んでいます。このことは外国でも同様のようで、英名でも「cocks-comb(鶏のとさか)」と呼ばれています。
・「トサカゲイトウ」を上から見たところです。
「ケイトウ(鶏頭)」の花は8月から晩秋にかけて咲き、花色は赤いものが殆どですが、ピンク、黄色、白などもあります。
・消毒していないので葉は虫に食べられています。
「ケイトウ(鶏頭)」は花序の形態によって次の4系統に分類されます。
・トサカ系 (トサカゲイトウ)、
・クルメ系 (久留米ゲイトウ)、
・プルモーサ系 (羽毛ゲイトウ、房ゲイトウ)、
・チャルジー系 (槍ゲイトウ、玉咲きゲイトウ)
・白色の「槍鶏頭」です。
別名を「鶏冠花(けいかんか)」、 「韓藍(からあい)」と言い、昔は草染めの原料として利用されていたようです。
・白色の「トサカゲイトウ」です。
・これはピンクの「槍鶏頭」です。
・赤の「槍鶏頭」です。
万葉時代には既に渡来していたと言われているケイトウは、万葉集にも次のように詠われています。
「わが屋戸(やど)に 韓藍(からあい)蒔き生(おほ)ほし 枯れぬれど 懲りずてまたも 蒔かむとそ思ふ」 山部赤人(万葉集、巻三-384)
(意訳)我が家の庭に韓藍(からあい)の種を蒔いて育て、それがもう枯れてしまったが、性懲りもなくまた蒔こうかと思っている。
直訳はこのようですが、本音は、あきらめきれない好きな人にもう一度自分の思いをぶっつけてみようとの事のようです。