らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

リンゴ栽培(その3)「腹接ぎ(芽接ぎ)」

2009-09-26 | 家庭果樹

今日は、リンゴ栽培(その3)として「腹接ぎ(芽接ぎ)」についてご紹介します。

今春、私が鉢植え栽培している「スターキング(遅咲き)」に、遅咲きの別品種の接木を試みましたが失敗しました。
そこで今度は、前回と同じ品種の一芽を「スターキング(遅咲き)」の幹に接ぐ「腹接ぎ(芽接ぎ)」に挑戦することにしました。

穂木となる遅咲き品種の枝は、懇意にしている地元の農家の人に数本もらいました。
そのうちの一芽を使用して「腹接ぎ(芽接ぎ)」を行います。残りの枝は失敗したときの予備枝として冷蔵庫で保管しています。

「腹接ぎ(芽接ぎ)の手順」
1.落葉果樹の腹接ぎ(芽接ぎ)の時期は9月~10月頃に行います。
2.遅咲きの別品種の枝から1芽残して4~5㎝に切り取って穂木を作ります。葉は半分に切ります。
3.台木は王林の幹の平らな側面を使用します。
4.穂木の芽の反対側を平らに切り取り、先端は直角に、下側を45度くらいに削ります。
5.穂木を取り付ける台木(スターキングの幹)の側面の平らな部分に切り込みを作ります。
6.穂木と台木の形成層同士がくっつくように合わせて差し込みます。
7.合わせた形成層が動かないように密着した状態で芽だけを残してテープで穂木を固定し密封します。

・手順「2」、穂木を作ったところです。芽の反対側を薄く削り取ります。


・手順「4」、穂木の下の部分、芽のある側を45度に削ったところです


・手順「3」と「5」、台木となる王林の幹の平らな部分に穂木を取り付けるための切込みをします。


・手順「6」、穂木と台木の形成層同士がくっつくように差し込みます。
 形成層とは、上の画像で、幹の外皮とその内側5ミリくらいのところに縦の線が見えますが、その5ミリくらいの幅が形成層となります。
 穂木にもこの形成層があるので、穂木と幹との形成層を合わるように差し込みます。


・手順「7」の形成層が密着した状態で芽だけを残して、テープで穂木を固く縛って固定し、「腹接ぎ(芽接ぎ)」が完成したところです。


この「腹接ぎ(芽接ぎ)」の方法は接木より成功率が高いといわれています。
春先の場合は2週間ほどで芽吹きが確認されるようですが、秋の「腹接ぎ(芽接ぎ)」の場合は、このまま来春まで待って新芽の芽吹きを確認します。