3月22日は「放送記念日」です。
今日はこの放送記念日について調べて見ました。
「放送記念日」は、大正14年(1925年)3月22日に、NHK(当時東京放送局)がラジオの仮放送を始めたのを記念して昭和13年に制定したそうです。
「放送局の誕生」
ラジオといえば現在のITと同様に当時の最先端技術であり、事業許可の出願者数が東京で27件、大阪で22件、名古屋で12件と多数に及んだそうです。
こうした中、逓信省では東京の27団体を一つにまとめて東京放送局として許可することを決定し、設立認可が出たそうです。
同様に大阪・名古屋でも認可が下り、コールサインは東京放送局がJOAK,大阪放送局がJOBK,名古屋放送局がJOCKと決められたそうです。
「正確な情報伝達の必要性」
更に、この時期に放送局が相次いで誕生したもう一つの理由は、大正12年の関東大震災の影響によるものと言われています。
その影響とは、この大震災は「外国の攻撃によるものらしい」という根も無い噂が飛び交い、外国人が襲撃されると言う事件が多数発生した事によるものです。
そこで、東京市長だった後藤新平氏はどのようなときにも瞬時に正しい情報を国民に伝えるメディアの必要性を痛感したと言われています。
「ラジオ放送の意義」
ラジオ放送開始式の式典で、後藤総裁はラジオ放送の意義として次の4点を挙げられたそうです。
1.文化の機会均等。放送は地域・年齢、性別に関係なく聞くことが出来る。
2.ラジオを取り囲んでの家庭内での団欒。外に行かなくても家で寄席などが聞ける。
3.社会人でも放送を通して教育を受けることが出来る。
4.経済機能の敏活化に寄与する。
「ラジオブームとシャープ㈱」
放送開始時のラジオ受信契約者は5455人だったそうです。
先に書いたようにラジオは当時の最先端技術であり、ラジオの前には毎日のように人だかりが出来たそうです。
更に、今では考えられませんが、当時はラジオを買うのにもいちいち役所の許可が必要だったそうです。
このラジオブームに便乗したのが大阪のシャープ㈱で、鉱石ラジオを発売したところ飛ぶように売れたと言われています。