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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

東大寺の「お水取り」の由来

2009-03-12 | 伝統行事
奈良に春を呼ぶ行事と言われている「修二会」が、今月1日から始まっています。
「修二会」とは、正しくは「十一面悔過」といい、「十一面観世音菩薩」を本尊とし、国家の安泰と豊樂を祈り、人々に代わって自他の罪と穢れを懺悔するという法要です。
この行事の代表的なものに、今日12日の深夜から13日の未明にかけて行われる「お水取り」と「お松明」があります。
14日間に及ぶこの荘厳な行事は、今年(平成21年)で1258回目を迎え、奈良時代から一度も中断することもなく続けられているそうです。

「お水取りの由来」
 実中和尚が「十一面悔過」法要中に全国の神の名前を唱えて勧請したとき、若狭の国の「遠敷明神(おにうみみょうじん)」だけが遠敷川で魚を取っていたため遅刻
 しました。
 その責任をとって明神が「遠敷川から水を贈る」と言い、お祈りをしたところ、地中より2羽の白と黒の鵜が飛び立ち、そこから聖水が湧き出したと伝えられています。
 この跡が閼伽井屋(あかいや・別名:若狭井)になったといわれており、ここから汲み上げる水が香水とされ、行事に使用されています。















「修二会の主な行事」
「お水取り」
 選ばれた東大寺の僧侶11人が、世の中の罪を国民の代わりに背負って、十一面観音に懺悔し、国家安泰を祈願するものです。
 3月12日の深夜から13日の未明にかけて行われる行事で、堂前の若狭井の井戸から香水を汲み上げる行事です。
 この香水は本尊十一面観音に献じられ、行の中でも使われます。残りの香水は参詣者にも分けていただけます。

「お松明」
 3月1日から14日までの修二会期間中、毎日行われます。
 大松明を持った童子が観客の頭上に火の粉を散らしながら舞台を走り抜け、その「お松明」の火の粉を浴びると健康になるとか幸せになると信じられています。

「達陀(だったん)」
 だったん帽とよばれる帽子を被り、法螺貝や金剛鈴が鳴り響く中を、松明を持った「火天」と、灑水器(しゃすいき)を持った「水天」が相対し、内陣が炎と煙に覆われる
 行事。
 達陀(だったん)とは「焼く」と言う意味の梵語だそうです。心の穢れを焼き尽くし、新しい水で浄化し、新しい春の始まりとされているようです。

「達陀帽(いただかせ)」

 達陀の行法で用いた金襴の帽子を幼児にかぶせ、災難を受けず、賢い子に育つようにと願う人気の行事です。この行事は最終日の翌日15日に行われます。

「走り行法」
 「南無頂上」「南無最上」と唱えながら礼拝行道することから始まり、次第に速度を速め、あらん限りの猛スピードで呪文のようなつぶやきを唱えながら走り、五体板に
 膝を打ち付けます。