退屈日記

とりあえず日々のつれづれを。

「追いかけてくる昭和」について

2011-07-28 01:42:19 | Weblog
くもり。夕方に激しいスコール。

「涅槃への道」読了。

内容よりむしろ徹底的に本文確認をする筆者の情熱に打たれる。
その方が逆に「宗教」を感じさせるあたりの「矛盾」が面白い。

今宵はゆっくり飲もうと思っていたら
昭和元年生まれの伯母が亡くなったとの知らせが入る。

いわゆるやり手の母(こちらからすると祖母)に蝶よ花よと育てられ
各方面に迷惑をかけつつ好きに生きたのだから十分な寿命だろう。

叔父の葬儀のときだったか。
「いい顔してるねぇ」といかにも蓮っ葉な調子で言われたのを覚えている。

とりあえずお通夜に出ることになり
明日は昼から実家に行かねばならない。

元々家族関係にはあまりご縁がないはずなのだが
ここに来て立て続けにあれこれ。

正直な感想を言うなら「めんどくせー」。
わざわざ父親の葬儀のときの香典代を調べて通夜への出席を促す母親にもウンザリ。

この21世紀に「昭和」が追いかけてくる。
気分はほとんど成瀬巳喜男作品の主人公のよう。

無邪気に没落の道をたどる「流れる」(’56)の山田五十鈴がいっそうらやましい一方で
「稲妻」(’52)の高峰秀子に大いに共感する。

眉をひそめて「もォ、ヤんなっちゃうなァ」と言いたいところ。
本が読めて映画を観られれば幸せなのに。

もっとも大した稼ぎもないまま気ままに暮らしてきたツケだと思えば致し方ない。
できればめんどくさいことはしたくないと思いながら。

他人から見れば「いい気なもの」に違いないので
そのあたりは適当にうっちゃっておいていただければ結構。

本来は「酒場の隅」にでも置いていけばいいもの。
「おやかましゅう=やかましくってすみません」ということでよろしく。
コメント
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