昨日の日記では少し昆虫の名前についてあれこれ話をしておりました。
まああれらは、面白くユニークではあるけれど、「ひどい」というのとは少し違いますよね?
でも中には、「なんてひどい…」そんな名前を付けられた虫もいるのです。
(まあ、命名された動植物すべてにおいてもいえることなんですが。)
それがこの動物の死骸を食べるシデムシの仲間のこの虫。
実はこの虫かなりの珍虫で、いったい何が変わっているのかといいますと、
普通昆虫というのはたくさんの数の小さな卵を産むもので、
そしてそこから孵った幼虫はえさをモリモリ食べて大きくなるものですが、
この虫はたった一つの卵しか産まず、
しかもそこ孵った幼虫は何も食べずにそのまま蛹(さなぎ)そして成虫へと育つのです。
ですので、そのたった一つの卵にはたくさんの栄養が必要だから、
かなり巨大なものとなるので、勢い親虫のおなかもこんなに大きく膨れ上がってくるのです。
それというのも、このムシの生息場所が洞窟などであるのですが、
そういう空間にはこの虫の餌となるべき動物の死骸がごくまれにしかないので、
自由に動き回ることのできない幼虫時代はえさに困ることとなるため、
このような方法をとっておるようなのです。
つまり例えるならば、親虫があらかじめ大きなお弁当を持たせて送り出している、
そういう感じなんで、ある意味とても愛情深い虫と言えますね。
それなのに…
実はこの虫の和名ときたら。
ハラボテアシナガメクラチビシデムシ
腹ボテ 足長 メクラ チビ なシデムシ。
まあ、確かに、そうっちゃアそうなんですが、
なんか、もっと、こう… ねぇ?
よく、「見た目じゃない!」
といいますが、やはりこういうのは「見た目」なんですね。
(=^^=)ゞ
さて、ひどい名前つながりでもう一つ…
実は私が子供の頃
「なんてひどい名前を付けられたんだろう。」
とそう思った虫がいます。
それは低学年の時に読んだ「うどんげの花」という本で紹介されていた虫で、
その「うどんげの花」とは、木々の小枝や葉っぱの裏にごく小さなサクランボのようにブラブラくっつく不思議なもので、
実はその正体は、そのひどい名前の虫の卵(卵塊)。
本当の「うどんげ」とは古代インドの想像上の植物の花で、
正確には「優曇波羅華(うどんはらげ)」といい、その花は三千年に一度、
転輪聖王(偉大な王)が生まれ出るときにのみ咲くといわれております。
ですが、実際にはそういう花はあるはずないので、
見た目に不思議な花のいくつかがそう呼ばれるようになり、
件の「うどんげの花」もそのうちの一つ。
というのもその見た目が繊細で変わっておりきれいなだけでなく、
色々な植物の、いろいろな部位に咲く(実際はくっついている)ことから、
その不思議さからそう呼ばれるようになったのではないかと思います。
いまでも近所でよく見かけますが、あいにく今は手元に撮影した画像はないので、
ぜひ下の画像検索の結果をご覧ください。
(参考画像)
そんなわけで、なんせ3千年に一度しか咲かないはずだから、これを見かけるとよいことがあるとか、
いや逆に悪いことがあるとか、とかく吉凶を言われることもありますが、
実際は虫の卵ですから、注意深くさえ見ていると時期が来れば毎年見ることができます。
(最近ではアルミサッシの枠にもついていたりしますから)
さて、前置きが少し長くなりましたが、そのうどんげの花から生まれ出る虫の名前こそ、
ウスバカゲロウ
はい、今でこそ、「ウスバ(薄羽)カゲロウ(蜻蛉)」だとすぐにわかりますが、
時代劇大好き祖父母の家で育った私には、このカタカナの並びがこう見えたのです。
薄馬鹿 下郎
うすらバカの下郎だなんて!なんてひどい名前!
こんなに繊細で美しい虫なのに!
(ウスバカゲロウ参考画像)
ちなみにその本の中で、あの有名なアリジゴクがこのウスガカゲロウの幼虫だと知り、
「もしかしたら、この時の姿かたちからそう名付けられたのかな?」
とかも思ったりしました。
ですがその後儚い命の代名詞として「カゲロウ(蜻蛉)」を知り、
なるほど!そうか!薄バカじゃなかったんだ!
と、やっと気づき、ほっとしたのでした。
(=^^=)ゞ
で、この話には少し続きがあり、
その後高学年になり、自分で本を買って読みだした頃、
北杜夫の「どくとるマンボウ昆虫記」の冒頭で、「薄馬鹿下郎」という文字を見つけ、
作者も私と同じ勘違いをしていたことを知り、なんだかとてもうれしくなったのでした。
ちなみに…
先ほど、その本のレビューをネットでざっと見たところ、
かなり多くの方々が、「この本を読んで以来 『薄馬鹿下郎』と頭の中で返還するようになってしまった。」と書いてあったので、
なんか、ただいま全国各地にお仲間がいる気がして嬉しいのです。
(=^^=)ゞ
まああれらは、面白くユニークではあるけれど、「ひどい」というのとは少し違いますよね?
でも中には、「なんてひどい…」そんな名前を付けられた虫もいるのです。
(まあ、命名された動植物すべてにおいてもいえることなんですが。)
それがこの動物の死骸を食べるシデムシの仲間のこの虫。
実はこの虫かなりの珍虫で、いったい何が変わっているのかといいますと、
普通昆虫というのはたくさんの数の小さな卵を産むもので、
そしてそこから孵った幼虫はえさをモリモリ食べて大きくなるものですが、
この虫はたった一つの卵しか産まず、
しかもそこ孵った幼虫は何も食べずにそのまま蛹(さなぎ)そして成虫へと育つのです。
ですので、そのたった一つの卵にはたくさんの栄養が必要だから、
かなり巨大なものとなるので、勢い親虫のおなかもこんなに大きく膨れ上がってくるのです。
それというのも、このムシの生息場所が洞窟などであるのですが、
そういう空間にはこの虫の餌となるべき動物の死骸がごくまれにしかないので、
自由に動き回ることのできない幼虫時代はえさに困ることとなるため、
このような方法をとっておるようなのです。
つまり例えるならば、親虫があらかじめ大きなお弁当を持たせて送り出している、
そういう感じなんで、ある意味とても愛情深い虫と言えますね。
それなのに…
実はこの虫の和名ときたら。
ハラボテアシナガメクラチビシデムシ
腹ボテ 足長 メクラ チビ なシデムシ。
まあ、確かに、そうっちゃアそうなんですが、
なんか、もっと、こう… ねぇ?
よく、「見た目じゃない!」
といいますが、やはりこういうのは「見た目」なんですね。
(=^^=)ゞ
さて、ひどい名前つながりでもう一つ…
実は私が子供の頃
「なんてひどい名前を付けられたんだろう。」
とそう思った虫がいます。
それは低学年の時に読んだ「うどんげの花」という本で紹介されていた虫で、
その「うどんげの花」とは、木々の小枝や葉っぱの裏にごく小さなサクランボのようにブラブラくっつく不思議なもので、
実はその正体は、そのひどい名前の虫の卵(卵塊)。
本当の「うどんげ」とは古代インドの想像上の植物の花で、
正確には「優曇波羅華(うどんはらげ)」といい、その花は三千年に一度、
転輪聖王(偉大な王)が生まれ出るときにのみ咲くといわれております。
ですが、実際にはそういう花はあるはずないので、
見た目に不思議な花のいくつかがそう呼ばれるようになり、
件の「うどんげの花」もそのうちの一つ。
というのもその見た目が繊細で変わっておりきれいなだけでなく、
色々な植物の、いろいろな部位に咲く(実際はくっついている)ことから、
その不思議さからそう呼ばれるようになったのではないかと思います。
いまでも近所でよく見かけますが、あいにく今は手元に撮影した画像はないので、
ぜひ下の画像検索の結果をご覧ください。
(参考画像)
そんなわけで、なんせ3千年に一度しか咲かないはずだから、これを見かけるとよいことがあるとか、
いや逆に悪いことがあるとか、とかく吉凶を言われることもありますが、
実際は虫の卵ですから、注意深くさえ見ていると時期が来れば毎年見ることができます。
(最近ではアルミサッシの枠にもついていたりしますから)
さて、前置きが少し長くなりましたが、そのうどんげの花から生まれ出る虫の名前こそ、
ウスバカゲロウ
はい、今でこそ、「ウスバ(薄羽)カゲロウ(蜻蛉)」だとすぐにわかりますが、
時代劇大好き祖父母の家で育った私には、このカタカナの並びがこう見えたのです。
薄馬鹿 下郎
うすらバカの下郎だなんて!なんてひどい名前!
こんなに繊細で美しい虫なのに!
(ウスバカゲロウ参考画像)
ちなみにその本の中で、あの有名なアリジゴクがこのウスガカゲロウの幼虫だと知り、
「もしかしたら、この時の姿かたちからそう名付けられたのかな?」
とかも思ったりしました。
ですがその後儚い命の代名詞として「カゲロウ(蜻蛉)」を知り、
なるほど!そうか!薄バカじゃなかったんだ!
と、やっと気づき、ほっとしたのでした。
(=^^=)ゞ
で、この話には少し続きがあり、
その後高学年になり、自分で本を買って読みだした頃、
北杜夫の「どくとるマンボウ昆虫記」の冒頭で、「薄馬鹿下郎」という文字を見つけ、
作者も私と同じ勘違いをしていたことを知り、なんだかとてもうれしくなったのでした。
ちなみに…
先ほど、その本のレビューをネットでざっと見たところ、
かなり多くの方々が、「この本を読んで以来 『薄馬鹿下郎』と頭の中で返還するようになってしまった。」と書いてあったので、
なんか、ただいま全国各地にお仲間がいる気がして嬉しいのです。
(=^^=)ゞ
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